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PHP文庫

血の伯爵夫人 エリザベート・バートリ

著:桐生 操

紙版

内容紹介

16世紀末のハンガリー。“血塗れ伯爵夫人”エリザベート・バートリは、六百余人の乙女を猟奇的な方法で殺害し、己の美貌と若さを守るため、その血を浴びた……。暗黒の中世ヨーロッパを震撼させた彼女は、何ゆえに凶行にはしり、神なき救いなき世界に身を殉じたのか?▼本書は『本当は恐ろしいグリム童話』で知られる著者が、希少な文献をもとに緻密な筆致で描きあげた傑作評伝である。▼「……人々は決して知らないだろう。娘たちを鞭打ちながら、エリザベートが誰よりも血を流し、誰よりも声高く内部で哭き叫んでいたことを。犯され奪われ殺されていく娘たちを、いかに激しく羨んだか」。己の美貌や若さを失うまいと必死にあがくエリザベートの心の荒廃が、独自の視点でとらえられており興味深い。虚しい結婚生活、夫の死と悪魔の目覚め、戦慄の娘狩り、陶酔と引き換えの破滅、幽閉の果ての孤独な死……歴史の暗闇に堕ちた女の凄惨な生涯を追った渾身の一冊!

目次

●序章 あらかじめ呪われた宿命 ●第1章 舞い降りた堕天使 ●第2章 残酷な神の囁き ●第3章 血塗れの洗礼 ●第4章 地下室の聖餐 ●第5章 破滅への巡礼 ●第6章 最後の審判 

ISBN:9784569662381
出版社:PHP研究所
判型:文庫
ページ数:256ページ
定価:552円(本体)
発行年月日:2004年08月
発売日:2004年08月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNB