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PHP新書

企業倫理とは何か

石田梅岩に学ぶCSRの精神

著:平田 雅彦

紙版

内容紹介

あらゆる業界の不祥事が明るみにされ、企業の社会的責任(CSR)を問う声が高まっている。コンプライアンスやステーク・ホルダーといった言葉も急速に浸透し始めた。しかし、欧米流の経営を学ぶ前に、日本独自の「商人道」を見直すべきではないか。江戸中期に確立した石田梅岩の「心学」にこそCSRの原型があるのだ。「お客様満足」「利益の正当性」「倹約と正直」「持続可能性」……。本書では、梅岩の著『都雛問答』『斉家論』をひもとき、「資本の論理」と「倫理」のバランスを諄々と説く。▼もとは農家の出であった梅岩は、十一歳で奉公に出るも長続きせず、二十三歳で再び商家に入る。やがて番頭格に出世し、四十四歳ではじめて商人道の講座を開いた。それは、梅岩が問い、門人が答えるというゼミナール形式であった。その後、講座は全国に広がり、商人たちの倫理観を確立したという。梅岩の思想を知ることにより、喪われていた企業倫理観が取り戻せる好著である。

目次

●序章 企業の社会的責任とは何か ●第1章 商人道とは―一銭を軽んじない精神 ●第2章 お客様満足―富の主は天下の人々なり ●第3章 天地自然の理―生成発展の法則に従う ●第4章 コンプライアンス―不祥事をいかに防ぐか ●第5章 利益の正当性―何のためのお金儲けか ●第6章 共生の理念―一人勝ちでは生きてゆけない ●第7章 倹約と正直―生来の人間の心に返れ ●第8章 倹約と愛情―自分のためより世界のため ●第9章 コーポレート・ガバナンス―心の奢りを戒める ●第10章 ボランティア精神―他者への奉仕こそ生きがい ●第11章 自得と独創―新しいことは自分で体得せよ ●第12章 勤勉―骨身を惜しまず夢中になれる仕事とは ●終章 石田梅岩とその後継者たち 

ISBN:9784569642147
出版社:PHP研究所
判型:新書
ページ数:208ページ
定価:700円(本体)
発行年月日:2005年04月
発売日:2005年04月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ