スピード時代を反映してか、何でも他人より速くやる技術を紹介した本が売れている。速読はその最も顕著なものの一つだろう。本書の著者である佐藤氏は、我が国における速読研究の草分け的存在であり、数々の速読本を著わしている。▼巷間、「10倍速くなる」というような謳い文句の速読本が出回っているが、実は人間の速読力には物理的限界があり、1分間に2500字が限度なのである。10倍速く読めるということは、「とばし読み」や「ぬかし読み」をしているからであり、それでは内容を100%理解していることにはならない。▼確かにそれも一つの方法ではあろうが、本書で目指しているのは、内容すべてを正確に理解し、かつスピードアップをはかるという科学的な速読法である。そのために長文・短文のトレーニングを適宜配置し、誰でも読みすすむうちに速読力がつくように工夫されている。問題文の内容も面白く、楽しく読みながらトレーニングできる。