PHPエル新書 002
沖縄の歴史と旅
著:陳 舜臣
紙版
内容紹介
沖縄は日本地図では日本の南端に位置する県ですが、世界地図を見ると東アジアの中央に位置することがよくわかります。このことからも、古来、地勢学上重要な地域だったことがわかります。かつて「万国津梁の国」と呼ばれ、中国、朝鮮、日本と交易し、遠く東南アジアとも盛んに交流して、平和で豊かな王国を築いた琉球王国。本書は伝説時代の琉球から、琉球王国黄金時代、島津統治、沖縄県までの歴史をコンパクトにまとめ、沖縄の将来にまで言及しています。▼著者の陳舜臣氏は、沖縄のことを第二の故郷と表現し、これまでも『風よ雲よ』『旋風に告げよ』『珊瑚の枕』『戦国海商伝』『琉球の風』など、琉球を舞台にした小説を数多く描いています。そして、日本、中国、朝鮮のはざまでバランスをとりながら独自の文化を醸成していった沖縄に対する著者の愛着が、この一冊に凝縮されています。沖縄へ行く飛行機の中で読むのに最適の一冊です。
目次
[琉球の歴史](1)伝説の時代の琉球 (2)三山時代 (3)琉球王国の興隆 (4)近世琉球への転換 (5)「沖縄県」の誕生 (6)今あらためて沖縄を考える [沖縄におもう]●もてなしの場 ●伊東忠太博士のこと ●沖縄学の父・伊波普猷 ●グスクの話 ●柳田国男の『海上の道』 ほか