出版社を探す

長銀はなぜ敗れたか

著:竹内 宏

紙版

内容紹介

銀行は、不良資産を償却し続けたにもかかわらず、地価が低下したので、現在も膨大な不良資産に苦しんでいる。最近、企業の不良資産の大規模な処理をすぐに実施すべきだという主張が多くなった。政府は、97年から98年にかけて厳しいハードランディング論に則って、金融危機を克服しようとしたが、その結果は大失敗だった。政府は大きな財政赤字を抱え、拓銀、長銀、日債銀が相次いで倒産した。長銀の場合には、破綻後の処理について4カ月も政争の道具になり、経営基盤をボロボロにされ、最後に公的管理に置かれた。資産10兆円の国有長銀がたった1200億円の価格でアメリカ系の投資ファンドに売られた。長銀と深い取引をしていた幾つかの企業は新生銀行が役割を放棄したため、倒産した――。本書は、長銀倒産の原因や倒産の影響について具体的に記し、問題の先送りや準備なしのハードランディングの危険を警告する。当事者の一人であった著者による記録。

目次

[第1部]因果はめぐる ●第1章 そごう倒産 ●第2章 長銀買収の裏側 [第2部]生き残り競争のために ●第1章 長銀対興銀 ●第2章 栄光から凋落へ [第3部]逡巡の果て ●第1章 金融不信 ●第2章 地価下落の泥沼 [第4部]策略に敗れて ●第1章 大蔵省の大迷走 ●第2章 日債銀の救済 ●第3章 長銀の起死回生策 ●第4章 長銀陥落

ISBN:9784569616100
出版社:PHP研究所
判型:4-6
ページ数:224ページ
定価:1450円(本体)
発行年月日:2001年04月
発売日:2001年04月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KFF