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PHP新書 149

ゴルフを知らない日本人

遊びと公共性の文化史

著:市村 操一

紙版

内容紹介

ゴルフ人口一千万人、コースは実に2400……。これほどのゴルフ大国でありながら、日本のゴルフは本当に開かれたスポーツになっただろうか。▼本書は、ゴルフが育まれたスコットランドやイングランドの歴史を振り返る中で、ゴルフを愛してきた人々の精神を訪ねた文化論である。▼まず、ゴルフはスコットランドの羊飼いが始めた遊びという定説を覆す。近年、オランダを発祥の地とする文献が発見されている。さらに中国起源説があることなどに驚かされる。その他にも、「なぜゴルフはマナーに厳しいのか」「セント・アンドルーズはいかにしてゴルフの聖地となったか」「特権階級のクラブはいつ出現したか」など、ゴルフ文化の変遷を訪ね、本来の遊びと公共性の精神に立ち戻る。▼さらに、これからの時代、子どもや環境を大切にするゴルフのあり方を紹介する。スコアよりも大切な「教養としてのゴルフ」にアプローチ。「書斎のゴルフ」が満喫できる書である。

目次

●序章 なぜ日本のゴルフは未熟なのか――忘れられた歴史と精神 ●第1章 ゴルフの起源はどこまでたどれるか――十五世紀のヨーロッパ ●第2章 宗教改革とゴルフ――禁じられた遊び ●第3章 大学と教会に認められたゴルフ――学生のレクリエーション ●第4章 ゴルフクラブの出現とルールの制定――十八世紀のゴルファー ●第5章 セント・アンドルーズはいかにゴルファーの聖地となったか――遊びと公共性 ●第6章 ゴルフのイングランド化――社会的上昇の乗物としてのゴルフ ●第7章 世界に広がるゴルフ――大英帝国とともに ●第8章 女性のゴルフ史――レディース・パッティングクラブから ●第9章 日本のゴルフの百年――グリーン上のマネーゲーム ●第10章 子どもたちにゴルフを――二十一世紀のゴルフに向けて 

ISBN:9784569615882
出版社:PHP研究所
判型:新書
ページ数:224ページ
定価:660円(本体)
発行年月日:2001年04月
発売日:2001年04月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:SF