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PHP文庫

正義の喪失

反時代的考察

著:長谷川 三千子

紙版

内容紹介

本書は「不思議な本」である。丸山真男氏の『「文明論之概略」を読む』を引きながら、「日本研究」のあり方を論考した第四章「難病としての外国交際~『文明論之概略』考」を発表したのは昭和六十二年。第六章の「フェミニズムといふ病理」にいたっては、男女雇用機会均等法が盛んに議論されていた昭和五十九年の論文である。しかし、平成も十五年を数える現在、収録されているどの論文を読んでみても、一向に「古さ」が感じられない。そこが、実に不思議なのである。▼この不思議さを醸し出している理由はただ一つ、表題にもなっている「正義」について、そのほかの「外交交際」「ボーダーレスエコノミー」「フェミニズム」などについての論考が、その時の時流に流されず、軸がぶれることなく、著者の思考が一貫しているからである。副題を「反時代的考察」としは、著者の意図を表明といってよいだろう。▼時流に流されぬ論考。まさに文明論の王道を往く一冊だ。

目次

●第1章 正義の喪失 ●第2章 国際正義の罠 ●第3章 われわれの正義はどこに? ●第4章 難病としての外国交際 ●第5章 ボーダーレス・エコノミー批判 ●第6章 フェミニズムといふ病理

ISBN:9784569578743
出版社:PHP研究所
判型:文庫
ページ数:352ページ
定価:648円(本体)
発行年月日:2003年01月
発売日:2003年01月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB