文庫クセジュ
文化メディアシオン
作品と公衆を仲介するもの
著:ブリュノ・ナッシム・アブドラ
著:フランソワ・メレス
訳:波多野 宏之
内容紹介
メディアシオンという言葉は、中世において、人と、人が近づくことのできない存在をとりもつ際に使われ、司祭やシャーマン、預言者は仲介者(メディアトゥール)と呼ばれた。1990年代半ばになると、この言葉は文化面でも使われ始め、2002年のフランスのミュゼに関する法律の改革計画に、「文化メディアトゥール」という名称が現れる。
美術館、博物館、歴史的建造物の展示パネルやオーディオガイド、劇場での字幕解説やワークショップといった活動は、文化メディアシオンと呼ばれる。こうした活動は多岐にわたるが、その目的は、多くの人に文化に触れてもらうことにある。
本書は、メディアシオンの概念、歴史、組織、財政問題、職業養成のほか、具体的な仕事内容や事例などを盛り込む。ソルボンヌ・ヌヴェル(パリ第三大学)で教鞭を執る二人の著者による待望の一冊。
目次
序
I メディアシオン―言葉からものへ
II 政策としての文化メディアシオン
III 文化メディアシオンの活動類型
IV 芸術的、美的メディアシオン―形式と内容との関係
第一章 文化とメディアシオン
I 文化は何に資するのか?
II メディアシオン略史
III 文化メディアシオンの諸戦略
第二章 メディアトゥールとその類縁
I メディアシオン―形成途上の職能?
II メディアトゥールとその他のもの
第三章 文化メディアシオンの仕事
I 口頭によるメディアシオン
II 諸技術を用いたメディアシオン
III ワークショップおよび文化プロジェクト
第四章 メディアトゥールの道具
I 研究方法と知識
II ノウハウ―文化プロジェクトの構想と実現
結論と展望
訳者あとがき
索引/文献/参考文献追補
ISBN:9784560510599
。出版社:白水社
。判型:新書
。ページ数:168ページ
。定価:1200円(本体)
。発行年月日:2023年07月
。発売日:2023年07月03日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WF。