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エクス・リブリス・クラシックス

士官たちと紳士たち 誉れの剣Ⅱ

著:イーヴリン・ウォー
訳:小山 太一

紙版

内容紹介

戦場における名誉とは
第二次大戦を描いた名作

ガイ・クラウチバックが戦地アフリカから帰国すると、ロンドンはドイツ軍の空襲下にあった。新たに編成されたコマンド部隊に配属されて訓練地の島へ向かったガイは旧知の面々と再会し、同僚アイヴァ・クレア大尉の紳士らしい超然とした態度に感銘をおぼえる。やがて旅団長に復帰したリッチー=フック准将の下、部隊はイギリスを出発、ケープタウン経由でエジプトに到着するが、現地で合流するはずの旅団長は行方不明で、待機中の部隊の士気は下がるばかり。そしてついにガイの所属する隊にもクレタ島への出動命令が下った……。
悪夢のような戦場と、士官として重責を担うはずの紳士階級が露呈する無能ぶり。作家自身の従軍体験にもとづき、戦争の愚かしさ、恐ろしさとともに、英国階級社会の変質を痛烈に描いて、第二次世界大戦に取材した英国小説の最高峰と評されるイーヴリン・ウォー畢生の大作《誉れの剣》三部作の第二巻。本邦初訳。

著者略歴

著:イーヴリン・ウォー
1903-66年。イギリスの作家。『大転落』『黒いいたずら』『一握の塵』『ピンフォールドの試練』等の辛辣な諷刺と皮肉なユーモアに溢れた作品、田舎屋敷の上流階級の生活を描いた『ブライヅヘッドふたたび』などで人気を博す。戦後の代表作『誉れの剣』三部作は第二次大戦を描いた最も優れた英国小説と評される。
訳:小山 太一
1974年、京都府生まれ。英文学者・翻訳家。現在、立教大学文学部教授。訳書にジェイン・オースティン『自負と偏見』(新潮文庫)、イアン・マキューアン『贖罪』(新潮文庫)、トマス・ピンチョン『V.』(共訳、新潮社)、ジェローム・K・ジェローム『ボートの三人男』(光文社古典新訳文庫)、P・G・ウッドハウス『ジーヴズの事件簿』(共訳、文春文庫)など多数。

ISBN:9784560099148
出版社:白水社
判型:4-6
ページ数:400ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2021年11月
発売日:2021年11月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB