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私はイスラム教徒でフェミニスト

著:ナディア・エル・ブガ
著:ヴィクトリア・ゲラン
訳:中村 富美子

紙版

内容紹介

コーランにもとづく、「服従」しないための療法。

 フェミニストでありながら、イスラムのスカーフを被ること─。これは、スカーフを女性差別の象徴としてみなす西洋のフェミニストたちに理解されにくく、議論の的となってきました。でも、それが、ナディア・エル・ブガの流儀です。宗教に敬虔であることとフェミニストであることは、矛盾しません。
 イスラムというと女性蔑視の因習的な宗教という先入観や、テロと短絡的に結びつける傾向もあるでしょう。そんな誤解や偏見は、イスラム法を学んで、モスクで講和を行なう専門知識をそなえたナディアが、丁寧にときほぐします。
 この本は、イスラムの聖典をひもときながら男女平等を説き、セクシュアリテの封印を解く、フランスで人気の性科学医(セクソローグ)による自伝的エッセイです。
 セックスやジェンダーに悩むひとに、コーランにもとづく、「服従」しないための療法を!
 診療室をおとずれる多様性をかかえた患者の生に寄りそってきた著者ならではのアドバイスや語り口は、どれも魅力的で、イスラム文化のみならず性教育に関心を持つ読者にも有意義。日本の読者へのメッセージ「コロナ禍を経て、伝えたいこと。」も収録。装丁=名久井直子。

著者略歴

著:ナディア・エル・ブガ
【ナディア・エル・ブガ(Nadia El Bouga)】モロッコ出身の両親のもと、パリに生まれ育つ。敬虔なムスリム(イスラム教徒)であり、フェミニスト。セクソローグ(性専門医)としてパリ近郊に診察室を開設し、フリーランスの助産師としても活動。またアラブ・イスラム系のFMラジオ局『ブールFM』でパーソナリティーを務め、セクシュアリティーに関する時評で人気がある。【ヴィクトリア・ゲラン(Victoria Gairin)】週刊誌『ル・ポワン』記者。
訳:中村 富美子
ジャーナリスト、翻訳家、大学講師。パリ第10大学DEA(前期博士課程)修了。アートと社会の関係を中心に、週刊誌、月刊誌などに寄稿。翻訳書に『マルクス取り扱い説明書』(つげ書房新社、共訳)、『消去』(現代企画室)。

ISBN:9784560098592
出版社:白水社
判型:4-6
ページ数:200ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2021年09月
発売日:2021年09月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBS