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イーヴリン・ウォー伝 人生再訪

著:フィリップ・イード
訳:高儀 進

紙版

内容紹介

「没後50年記念」の評伝、待望の翻訳

 初公表された書簡、日記、未発表原稿などを駆使して、読みやすく精彩に富む筆致で「人間ウォー」を描いた、最新の本格的な伝記。
 長男を偏愛する父親に疎まれて成長し、オックスフォード大学時代、飲酒と同性愛に耽溺。鬱屈し、入水自殺に失敗するが、『衰亡』で文学界の寵児になる。悲惨な結婚と別居を経て、カトリックへ改宗。第二次世界大戦の「クレタ島作戦」に従軍し、「不名誉」な撤退に苦しむ。戦後、『ブライズヘッド再訪』でベストセラー作家になるが、生来の厭人癖が嵩じ、「死の願望」が募っていく……。
 「これまでの伝記のなかで、最も鋭く、洞察に満ちている」(『ワシントン・タイムズ』)、「全頁に横溢しているのは、ウォーの創造的、性的、社交的な力である」(『デイリー・エクスプレス』)、「独特の悪戯っぽいカリスマを的確に捉え……ユーモアがちりばめられている」(『タイムズ文芸付録』)と主要メディアも絶賛している。また、『ガーディアン』、『サンデー・タイムズ』他が、「今年の最良の本」の一冊に選んでいる。著者は受賞歴のある英国の伝記作家で、ウォーの孫が蒐集した未公開資料の閲覧を特別に許されたという。

著者略歴

著:フィリップ・イード
1966年、イギリスのシュロップシャー州に生まれ、ブリストル大学で歴史を専攻した。刑事弁護士として短期間活動したのちジャーナリストになり、『デイリー・テレグラフ』の死亡記事を担当した。2007年に『首狩り族の女王、シルヴィア』を発表した。これは、三代にわたってボルネオのサワラク王国を支配したイギリス人の三代目の最後の、サー・ヴァイナー・ブルックの妻、自称首狩り族の女王、奇矯な女シルヴィアの数奇な人生を克明に辿ったもので、伝記作家クラブ賞の次点になり、数多くの新聞雑誌で絶讃された。第二作の『フィリップ殿下――エリザベス二世と結婚した男の波瀾の若き日々』もベストセラーになった。
訳:高儀 進
1935年生まれ。翻訳家。デイヴィッド・ロッジ作品の翻訳を手がけるほか、イーヴリン・ウォー『スクープ』『イーヴリン・ウォー傑作短篇集』など、英国文学の翻訳多数。

ISBN:9784560096604
出版社:白水社
判型:4-6
ページ数:580ページ
定価:8500円(本体)
発行年月日:2018年10月
発売日:2018年10月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB