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世界の発酵食をフィールドワークする

編著:横山智

紙版

内容紹介

世界各地で、農畜水産物を長期に保存したり、うま味を醸し出す発酵食を調味料として利用したり、栄養豊かな発酵食を主食としたりする人間の営みにフォーカスを当て、地域の食文化における発酵食の位置づけ、発酵食と社会との関係を明らかにする。
【目次】
序章 人類と発酵食
第1部 主食としての発酵食
第2部 副食としての発酵食
第3部 調味料としての発酵食
第4部 嗜好品としての発酵食
終章 フィールド発酵食品学の創出に向けて
【取り上げる地域】
日本、モンゴル、カンボジア、タイ、ラオス、ミャンマー、ネパール、エチオピア、アフロ・ユーラシアの乳加工品をつくる地域
【取り上げる主な発酵食品】
インジェラ、エンセーテ、納豆、ナレズシ、塩辛、魚醤、後発酵茶、馬乳酒、チーズ、バター、醸造酒、餅麹など

目次

序章 人類と発酵食

第1部 主食としての発酵食
1章  酸っぱさに憑かれた人びと――エチオピアのパン類をめぐって
2章  酒を食事とする暮らし――ネパールとエチオピアの人びと
コラム1 酵母:人類のために進化し続けてきた微生物

第2部 副食としての発酵食
3章 牧畜民の発酵乳加工とその利用
4章 魚の発酵食をめぐる民族の接触と受容――カンボジア周縁地域を事例に
コラム2 生業と「農村食」:発展途上国における農村生活と食の変化

第3部 調味料としての発酵食
5章 近代化・グローバル化による食と味の変容――タイの調味料文化
6章 ラオスの味,パデークの科学
7章 納豆はおかずか調味料か?――日本と東南アジアの納豆の地域間比較
コラム3 納豆菌:その細菌分類学上の位置づけ

第4部 嗜好品としての発酵食
8章 茶を漬けて食べる――北部タイの「噛み茶」文化とその変容
9章 モンゴル国の馬乳酒「アイラグ」
10章 東南アジアの餅麹になぜ新大陸起源の唐辛子が用いられるのか
コラム4 乳酸菌:食を支える微生物

終章 フィールド発酵食品学の創出に向けて

著者略歴

編著:横山智
名古屋大学大学院環境学研究科教授。1966年、北海道生まれ。1992~94年まで青年海外協力隊員としてラオスで活動。筑波大学大学院博士課程地球科学研究科地理学・水文学専攻中退。熊本大学助教授などを経て現職。博士(理学)。専門分野は地理学。著書『納豆の起源』(NHKブックス)、『納豆の食文化誌』(農文協)など。

ISBN:9784540212222
出版社:農山漁村文化協会
判型:4-6
ページ数:240ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2022年01月
発売日:2022年01月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC