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それでも「ふるさと」あれから10年

「明るい未来」を子どもたちに

原子力に未来を夢みた町に生きて

写真・文:豊田 直巳

紙版

内容紹介

東に太平洋、西に阿武隈の山々をのぞみ、
海から山まで続く緑ゆたかな町がありました。
ここ双葉町には約7千人が暮らしていました。

しかし、2011年3月の原発事故によって、
すべての人びとが「ふるさと」を追われ、
町役場のあたりも草におおわれていきました。
10年近くたっても、だれも住んでいません。

でも、ここには人びとの日々の暮らしがあり、
「明るい未来」を夢みた時代もありました。
その夢をみさせてくれたのは、原発でした。
しかし、その原発は、未来や夢だけでなく、
暮らしも奪ってしまいました。

町にある原発から飛び散った放射性物質は、
今も、これからも強い放射線を出し続けます。
ずっと、ずっと、何代にもわたって。

それでも、この町に生まれ育った人にとって、
ここは、かけがえのない「ふるさと」。 
暮らしを紡ぎ、未来を築こうとしていた人びと。
今は、遠くの避難先に住んでいても、
心のなかに「ふるさと」は残っています。

たとえ、もう住めなくても、残したい、伝えたい。
心のなかの「ふるさと」を、
ここに暮らしがあったことを、
子どもたちに。

著者略歴

写真・文:豊田 直巳
フォトジャーナリスト。1956年、静岡県生まれ。長年にわたりイラクやパレスチナなどの紛争地を取材。チェルノブイリ等の取材経験をもとに、東日本大震災後は福島を中心に取材を継続、映画製作も行なう。各地で写真展・映画上映・講演会にも取り組む。『それでも「ふるさと」全3巻』が第66回産経児童出版文化賞大賞。

ISBN:9784540201677
出版社:農山漁村文化協会
判型:AB
ページ数:32ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2020年12月
発売日:2020年12月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:YBC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JHB