代数学から学ぶ暗号理論
整数論の基礎から楕円曲線暗号の実装まで
著:宮地 充子
内容紹介
数学の整数論と、工学の情報セキュリティとのつながりを解説。とくに楕円曲線暗号については、基礎理論から応用までを網羅する。
目次
第1章 準備
1.1 集合
1.2 関係と写像
1.3 計算量理論
第2章 代数学
2.1 群の公理
2.2 剰余群
2.3 準同型写像
2.4 環の公理
2.5 イデアル
2.6 剰余環
2.7 体
2.8 拡大体
2.9 有限体
2.10 虚二次体
第3章 初等整数論
3.1 素数
3.2 公約数,公倍数
3.3 ユークリッドの互除法
3.4 不定方程式
3.5 合同式
3.6 既約剰余類
3.7 フェルマの小定理
3.8 平方剰余記号
3.9 素数判定アルゴリズム
3.10 平方根
3.11 有限体の構成
第4章 楕円曲線
4.1 楕円曲線の諸定義
4.2 加算公式
4.3 等分点
4.4 等分多項式
4.5 因子
4.6 Weil対
4.7 同種写像
4.8 自己準同型環
4.9 有限体上の楕円曲線
第5章 楕円曲線の座標系
5.1 準備
5.2 アファイン座標系
5.3 Projective座標系
5.4 acobian座標系
5.5 Chudnovsky Jacobian座標系
5.6 Modified Jacobian座標系
5.7 混合座標系
5.8 Montgomery 型
第6章 楕円曲線の構成
6.1 有限体上の楕円曲線の位数
6.2 j=0,1728の場合
6.3 Liftingによる構成
6.4 位数計算による構成
6.5 虚数乗法による構成
第7章 暗号理論
7.1 一方向性関数とハッシュ関数
7.2 暗号
7.3 秘密鍵暗号
7.4 公開鍵暗号
7.5 ディジタル署名
7.6 公開鍵の保証
7.7 ハイブリッド暗号
7.8 疑似乱数生成
第8章 公開鍵暗号
8.1 公開鍵暗号の安全性
8.2 素因数分解に基づく暗号
8.3 離散対数問題に基づく暗号と鍵共有法
8.4 より安全な暗号系へ
第9章 ディジタル署名
9.1 ディジタル署名の安全性
9.2 素因数分解に基づく署名方式
9.3 DLPに基づくメッセージ添付型署名方式
9.4 DLPに基づくメッセージ復元型署名方式
9.5 ディジタル署名方式と偽造
第10章 楕円曲線暗号
10.1 有限体上の暗号と楕円曲線暗号の対応
10.2 暗号方式と鍵共有法
10.3 ディジタル署名
第11章 双線形写像を利用した暗号
11.1 双線形Diffie-Hellman問題
11.2 IDベース暗号
11.3 IDベース暗号の応用
第12章 攻撃アルゴリズム
12.1 離散対数問題に対する汎用攻撃法
12.2 ECDLPに固有な攻撃法
12.3 楕円曲線暗号の設計
第13章 加算連鎖法
13.1 概要
13.2 有限体上のべき演算と楕円曲線上のべき演算
13.3 任意元のべき演算
13.4 固定元のべき演算
付録 公開鍵暗号系の国際標準化
A.1 IEEEとISO/IEC JTC1/SC27
A.2 ISO/IEC JTC1/SC27の標準化手続き
A.3 ISO/IECにおける公開鍵暗号系の標準化
ISBN:9784535786790
。出版社:日本評論社
。判型:A5
。ページ数:271ページ
。定価:3200円(本体)
。発行年月日:2012年03月
。発売日:2012年03月09日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:UB。