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入門 評価学

政策・プログラム研究の方法

著:キャロル・H・ワイス
監:佐々木 亮

紙版

内容紹介

政策評価の科学として益々必要性の高まる評価学。アメリカで分かりやすく実践的との定評を勝ち得た評価学の教科書の監訳。

目次

ご挨拶  笹川陽平
刊行によせて  山谷清志
序文

第1章 場面の設定
 1評価の範囲
 2評価の定義
 3何が評価されるのか。用語に関する追記
 4アウトカムおよびプロセス評価
 5評価の貢献
 6評価の歴史
 7評価研究とほかの研究との比較
  相違点   類似点
 8まとめ

第2章 評価の目的
 1誰が評価を必要としているか
 2明示的・非明示的な目的
  策略としての評価  資金提供の要件を満たすために
 3評価にとって不利な条件
 4意思決定のための評価
 5組織学習としての評価
 6評価の意図される利用法
  誰が何を期待するか
 7形成的評価と総括的評価
 8形成的―総括的とプロセス―アウトカム:異なった構想概念
 9目的の互換性
10評価はどのように委託されるか
  職員としての評価者  評価組織を雇う  提案依頼書(RFP)  影響の範囲
11内部対外部評価
  管理者の信頼  客観性  プログラムの理解  活用の可能性  自律性  バランス
12組織構造内における地位
13誰の利用に役立つべきか
14まとめ

第3章 プログラムを理解する
 1なぜプログラムの情報が役立つのか
  論点に関する判断力を高めるために  質問を設定するために  データを理解するために
  根拠を解析するために  適切な提言をするために  報告のために  メタ分析のために
 2プログラムを特徴づける
 3プログラムを知る
 4プログラムは何を達成しようとしているのか?
 5プログラムの仕組み:プログラムの変化の法則を顕在化させる
 6プログラム理論と実施理論
 7プログラム理論研究のために評価を構成する
 8プログラム理論を組み立てる
 9変化の法則を評価のガイドとして使う
10プログラム理論と実際の展開を比較する
11変化の法則を展開する利点
  プログラム設計者  実務者  プログラム管理者  他の類似プログラムの管理者・資金提供者
  政策決定者・一般市民
12プログラム理論に対する批判
13まとめ

第4章 評価のプランニング
 1評価に適した時期
 2評価質問の種類
  プログラムプロセス  プログラムアウトカム  プログラムに起因するアウトカム
  プロセスとアウトカムの関連性  説明
 3計画段階における追加決定事項
  長期調査か短期調査か  予期された、予期されなかった特性に関する質問
 4どの質問を追及するかをどう決めるか
  判断のタイムテーブル  利害関係者の影響力  利害関係者との協議  情報基盤の不確実性
  実用性  プログラム理論の仮定  結果の使途の可能性  評価者の専門的判断力
 5質問を特定する
 6質的調査か量的調査か
  アプローチの選択
 7評価のデザイン
  プログラムの介入と影響との因果性
 81つの調査か、連続した調査か?
 9異なるプログラムタイプのためのデザイン
10実用的な計画
  詰問委員会  工程表
11倫理的な問題
  正直さ  インフォームドコンセント  守秘義務と匿名性  高い能力  互恵性
12まとめ

第5章 評価者の役割
 1参加型役割の形態
  エンパワーメント評価  協同評価  利害関係者評価
 2代替的な評価者の役割自由
 3参加型評価の実施
 4長所と短所のバランス
 5参加型アプローチの制限に関する補足
 6倫理的問題
  職員と顧客の利益の保護  利益相反  コミュニケーションの開放性
 7まとめ

第6章 計測尺度の開発
 1測定
 2プログラムアウトカム
  アウトカム測定の情報元  アカウンタビリティの強調  アウトカムの測定
 3様々な測定方法の中からの選択
  短期の測定か、長期の測定か  評価指標
 4予期しない結果
 5進捗の中間指標
 6プログラムプロセス
 7プログラムインプット、資源および環境
 8多側面からの測定
 9尺度がいくつあれば十分なのか?
10変数の測定
 既存の尺度の利用  評価尺度の資源
11新しい尺度の開発
インタビューとアンケートの項目  予備調査のための質問
12評価における望ましい尺度の特徴
13まとめ

第7章 データ収集
 1データの情報源
  非公式インタビュー  観察  公式インタビュー  書面質問票  プログラム記録
  他の機関のデータ  他のデータの情報源
 2サンプリング
 3インタビュー
 4回答のコーディング
 5既存の統計データ
  管理記録  長期的調査
  利用可能なデータの使用に際しての検討事項
 6データ収集の倫理的問題
  質問する  違法行為についてのヒアリング  助けを与える  守秘義務
 7まとめ

第8章 評価のデザイン
 1プロセス評価をデザインする
 2アウトカム評価をデザインする
 3重要な概念
  妥当性  分析の単位(ユニット)
 4デザイン
 5インフォーマルなデザイン
  自己評価  専門家による判断
 6フォーマルなデザイン
  単一グループデザイン  単一グループデザインの拡張  比較群  マッチングの代替となる統計的手法
  不等価統制群デザインはどのような時に使用するべきか
 7まとめ

第9章 無作為化実験
 1無作為割付
  十分なゆとりのないプログラムにおける無作為化  代替的なサービスへの無作為割付
  多段階プログラムにおけるランダム化  プログラム実施場所の無作為化
 2計画的なプログラムの多様性
 3無作為配置の手続き
 4発生する困難な状況への対応
  参加への拒否  不参加  脱落  外部からの妨害
 5無作為化実験を問題化させる条件
 6無作為化実験への批判
 7まとめ

第10章 よいデザインの応用
 1繰り返し
 2メタ分析
  メタ分析の目的  メタ分析の手法  メタ分析の必要事項  結果の組み合わせ
  利点と限界
 3費用便益と費用対効果の分析
  効率性分析のカテゴリ  いくつかの主要な用語  費用の推定  便益の推定
  いつ効率分析を行うべきか
 4まとめ

第11章 定性的手法
 1定性的評価のデザイン
 2データ収集
  エスノグラフィー(民族誌)  参与観察  観察  インフォーマル・インタビュー
  フォーカス・グループ  文書  情報収集のためのその他の技法  ケーススタディ
  しかし、評価はもっと奥が深い…
 3フィールドワークと分析
 4定性的評価とプログラム理論
 5倫理的問題
 6定量的アプローチと定性的アプローチの組み合わせ
 7まとめ

第12章 データの分析と解釈
 1はじめに
 2評価における分析作業
 3一般的な分析手法
  記述  計数  分類  クラスター化  比較  共通点の発見  極端な事例の検証
  共変動の発見  競合する理論の除外  モデル化  ストーリー化
 4分析の指針としてプログラム理論を活用した例
 5分析手法の参考文献
  定量的評価のために  定性的評価のために
 6倫理的な問題
 7まとめ

第13章 報告書の作成と結果の伝達
 1報告する
  報告書をまとめる  報告書の内容  報告書が備えるべき要素  学術領域への報告
  報告書の変更を出資者が要求する権利
 2情報普及
  実務家への情報普及の方法
 3評価結果の活用
  組織的抵抗  政治的制限  評価結果の不使用に対する対処法の提案
  評価結果の活用に関するまとめ

第14章 誠実な評価
 1プログラムを理解する
 2高い技術的な品質と関連性を維持する
 3バランスと判断を用いる
 4評価開始時から評価の活用を考える
 5倫理的に行動する
 6生き残り、成果を収穫する

用語解説
REFARENCES
あとがき  佐々木亮、前川美湖、池田満
用語索引

ISBN:9784535586567
出版社:日本評論社
判型:A5
ページ数:475ページ
定価:6000円(本体)
発行年月日:2014年03月
発売日:2014年03月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB