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スーパーインテリジェンス

超絶AIと人類の命運

著:ニック・ボストロム
訳:倉骨 彰

紙版

内容紹介

■AIについての最も重要な命題=人類はAIを制御できるか、という「AIコントロール問題」と真正面から格闘した本命本。

■近未来に、汎用的な能力においても思考能力においても、そして、専門的な知識・能力においても、人類の叡智を結集した知力よりもはるかに優れた超絶知能(スーパーインテリジェンス)が出現した場合、人類は滅亡するリスクに直面する可能性がありうる。そのリスクを回避するためには、スーパーインテリジェンスを人類がコントロールできるかどうかが鍵を握る。果たして、そのようなことは本当にできるのか?

■オックスフォード大学の若き俊英、ニック・ボストロム教授が、スーパーインテリジェンスはどのようにして出現するのか、どのようなパワーを持つのか、いずれ人類がぶち当たる可能性のある最大の難問、「AIのコントロール問題」とは何か、解決策はあるのかなどについて、大胆にして、きわめて緻密に論じる。2014年秋に原著が出版されるや、瞬く間にニューヨーク・タイムズ紙ベストセラーとなり、イーロン・マスク、ビル・ゲイツ、S・ホーキング博士およびその他多数の学者や研究者に影響を与え、AIの開発研究は安全性の確保が至上命題であることを広く認識させるきっかけとなった。

■近未来においてスーパーインテリジェンスは実現する可能性はあるのか? どのようなプロセスで実現されるのか?スーパーインテリジェンスはどのような種類の能力をもち、人類に対してどのような戦略的優位性をもつのか? その能力が獲得される要因は何か? 人類が滅亡する危機に直面するリスク、人類との共存の可能性についてどう考えるべきか? これらAIをめぐる真に根源的な問題について著者は、類書をはるかに超えた科学的、論理的な考察を徹底して慎重に積み重ね、検証する。

目次

スズメの村の、終わりが見えない物語

第1章 人工知能の発展、現在の能力

第2章 スーパーインテリジェンスへの道程

第3章 スーパーインテリジェンスの形態
 
第4章 知能爆発の速さ

第5章 戦略的優位性

第6章 卓越した認知能力を持つスーパーパワー

第7章 スーパーインテリジェンスの意思

第8章 人類滅亡:脅威は命運か

第9章 コントロール問題:超絶知能を制御できるのか

第10章 AIシステムの四つのタイプ:「オラクル」「ジーニー」「ソブリン」「ツール」

第11章 多極シナリオ:複数のスーパーインテリジェンスの世界

第12章 価値観の獲得

第13章 選定基準の選択

第14章 戦略的展望

第15章 試練の時

著者略歴

著:ニック・ボストロム
オックスフォード大学教授
オックスフォード大学マーティン・スクール哲学科教授。オックスフォード大学の「人類の未来研究所」所長、および「戦略的人工知能研究センター所長。分析哲学のほかに、物理学、計算論的神経科学、数理論理学の研究も行う。米イェール大学で教鞭をとった経験があるほか、ブリティッシュ・アカデミーのポストドクトラル・フェローを務めた。 著作物は200を超え、主な著書にAnthropic Bias (Routledge, 2000), Global Catastrophic Risks (Ed.,Oxford University Press, 2009), Human Enhancement (Ed.,Oxford University Press, 2009)がある。
訳:倉骨 彰
翻訳家、著作家
早稲田大学卒業。テキサス大学オースチン校大学院言語学研究科博士課程修了。数理言語学博士。同校で自然言語処理などを研究。訳書に、ダニエル・ヒリ ス『思考する機械 コンピュータ』、アーサー・ブロック『マーフィーの法則』、ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』『昨日までの世界』など多数。著書に、『実践的UML入門― IIOSS で始める新世紀プログラミング』(共著)などがある。

ISBN:9784532357078
出版社:日本経済新聞出版社
判型:4-6
ページ数:720ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2017年11月
発売日:2017年11月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:UD