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資本主義は脱物質化する

著:アンドリュー・マカフィー
訳:小川 敏子

紙版

内容紹介

「経済が成長すれば資源の消費量が増えるに決まっている」
「資本主義と技術が進歩し、社会が豊かになれば、自然環境はダメージを受ける」
――産業革命以降、人間が繁栄すればするほど、地球を壊してしまうという予想が無批判に信じられてきた。

   * * *

 だが、実際にはどうであったのか。予想とはまったく逆のことが起きたのだ。
 資本主義は発展し続け、世界中に勢力を拡大し続けているが、同時にテクノロジーが資源を使わない方向に進歩した。
 人類はコンピュータ、インターネットを始めとして多様なデジタル技術を開発し、消費の脱物質化を実現させた。
 消費量はますます増加しているものの、地球から取り出す資源は減少している。デジタル技術の進歩により、物理的なモノがデジタルのビットに取って代わられた。かつて複数機器を必要とした作業は、いまやスマホ一つで事足りる。
 なぜ経済成長と資源の消費を切り離すことができたのか?
 脱物質化へと切り替えられたのはなぜか? 
 このすばらしい現象について、なぜそれが可能となったのかを解き明かし、どんな可能性を秘めているのかを記していこう。

   * * *

 テクノロジーの進歩、資本主義、市民の自覚、反応する政府――「希望の四騎士」が揃った先進国では、人間と自然の両方が、よりよい状況となりつつある。この先の人類が繁栄し続ける道がここにある。

目次

第1章 マルサス主義者の黄金時代

第2章 人類が地球を支配した工業化時代

第3章 工業化が犯した過ち

第4章 アースデイと問題提起

第5章 脱物質化というサプライズ

第6章 なぜリサイクルや消費抑制は失敗するか

第7章 何が脱物質化を引き起こすのか--市場と驚異

第8章 アダム・スミスによれば――資本主義についての考察

第9章 さらに必要なのは――人々、そして政策

第10章 <希望の四騎士>が世界を駆け巡る

第11章 どんどんよくなる

第12章 集中化

第13章 絆の喪失と分断

第14章 この先にある未来へ

第15章 賢明な介入

結 論 未来の地球

著者略歴

著:アンドリュー・マカフィー
MITスローンスクール、デジタルビジネス研究センター主任研究員。
MITスローンスクール、デジタルビジネス研究センター主任研究員。 著書に『機械との競争』『ザ・セカンド・マシーン・エイジ』がある。
訳:小川 敏子
翻訳家。
東京生まれ。慶應義塾大学文学部英文学科卒業。小説からノンフィクションまで幅広いジャンルで活躍。

ISBN:9784532176884
出版社:日経BP 日本経済新聞出版本部
判型:4-6
ページ数:376ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2020年09月
発売日:2020年09月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TQ