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晶析工学

編著:久保田 徳昭
著:平沢 泉
著:小針 昌則

紙版

内容紹介

溶液の温度を上げ下げし、目的成分を結晶化させ析出する操作を晶析という。その晶析の理論や技術、実験法、解析法を体系立ててまとめた初の教科書。専門用語や定義は初学者向けに解説するとともに、問題演習を用意して理解の助けとなるよう配慮した。深淵なる晶析の世界へ誘う興味深いコラムも用意。医薬、食品、機能品、宝石、環境、エネルギーに携わる技術者・開発者必読の書。

目次

序章 初学者の皆様へ
第1章 晶析とはなにか
 1.1 晶析とは
 1.2 晶析に関するアンケート調査
 1.3 核化と結晶成長
 1.4 晶析装置
 引用文献
第2章 溶解度,過飽和度および結晶
 2.1 溶解度
 2.2 過飽和度
 2.3 結晶の基礎
 引用文献
 演習問題
第3章 核化
 3.1 一次核化の理論
 3.2 一次核化の実験
 3.3 二次核化
 3.4 工業装置内における二次核化速度
 引用文献
 演習問題
第4章 結晶成長
 4.1 結晶成長に関わる3つの速度過程
 4.2 表面集積過程の理論
 4.3 結晶成長に対する不純物効果
 4.4 工業装置内における結晶成長
第5章 準安定領域と核化
 5.1 準安定領域の定義
 5.2 MSZW測定実験
 5.3 MSZWの理論
 5.4 MSZWから核化速度を推定できるか
 引用文献
 演習問題
第6章 ポピュレーションバランスモデル
 6.1 核化および成長速度の表現と個数密度の定義
 6.2 ポピュレーションバランス式
 6.3 マスバランス式
 6.4 ポピュレーションバランスモデルの構造
 6.5 数値計算例
 引用文献
 演習問題
第7章 回分冷却晶析
 7.1 歴史的流れ
 7.2 種晶成長法
 7.3 核化誘導法
 7.4 冷却晶析における微結晶の製造
 引用文献
 演習問題
第8章 貧溶媒晶析
 8.1 貧溶媒晶析における過飽和度の表現
 8.2 貧溶媒晶析における核化と結晶成長
 8.3 貧溶媒晶析の実験例
 8.4 オイル化
 引用文献
 演習問題
第9章 反応晶析
 9.1 溶解度と晶析特性―定性的議論―
 9.2 単分散化の要件
 9.3 環境分野における反応晶析
 引用文献
 演習問題
第10章 多形制御と結晶化による光学分割
 10.1 多形制御
 10.2 結晶化による光学分割
 引用文献
 演習問題
第11章 結晶純度と結晶形状
 11.1 結晶純度
 11.2 結晶形状
 引用文献
 演習問題
第12章 結晶収量と装置設計
 12.1 マスバランス
 12.2 結晶収量の計算―1回の晶析で何トン生産できるか―
 12.3 生産速度の計算―1日何トン生産できるか―
 12.4 装置容積の計算―装置の大きさは―
 引用文献
 演習問題
第13章 スケールアップ
 13.1 冷却に関する問題―大きな装置は冷えにくい―
 13.2 混合に関する問題―大きな装置は混合しにくい―
 13.3 核化に対するスケールアップ効果
 13.4 結晶粒径に対するスケールアップの影響―種晶成長回分冷却晶析の場合―
 13.5 ろ過時間に対するスケールアップの影響
 引用文献
 演習問題
第14章 準安定領域―従来の考え方と本書の提案―
 14.1 準安定領域の解釈―問題はどこにあるのか―
 14.2 最も広く受け入れられている解釈―準安定領域は核化準備期間である―
 14.3 古典核化理論をベーストした説明
 14.4 結晶粒子蓄積量に着目した解釈―核化準備期間ではない―
 14.5 MSZWの実験的挙動の解釈
 引用文献
演習問題解答
索引
英文索引

ISBN:9784501630102
出版社:東京電機大学出版局
判型:A5
ページ数:240ページ
価格:3000円(本体)
発行年月日:2016年10月
発売日:2016年10月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TDC