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新しい国境 新しい地政学

著:クラウス・ドッズ
訳:町田 敦夫

紙版

内容紹介

イーロン・マスクが「月の大統領」就任を宣言したらどうなるのか。
「気候変動」による海や河川の変化は「境界線」を移動させるのか。
「スマートボーダー」は収益性の高い国境ビジネスを生み出すのか。
「新型コロナ」は「資源の争奪戦」を加速させるのか。
人新世で激化する「国境紛争」に地政学研究の第一人者が迫る。

現代における国境の意味とは何か。
国境はどのように作られてきたのか。
市民と政府にとって国境の意味とは?
世界各地における従来型国境紛争から気候変動、南極、宇宙、サイバー空間、感染症をめぐる新しい国境紛争まで、世界中で想定される地政学的対立について、政治的な過去や外交面から見た未来を考察する。
日本についても、米中の地政学的対立が増す中で、対韓国、中国、ロシアの国境問題から、日本の防衛力強化と宇宙大国戦略についても触れられている。

〈気候変動が焦眉の急となり、新型コロナウイルスのパンデミックが発生したこの新時代においては、国境閉鎖や戦争の可能性がますます高まっている。国家や地域社会が、「ウイルス性の他者」や「見えない敵」から自らを隔離しつつ、競争上の優位を得ることを望むからだ〉(「序章」より)

目次

序 章 「人新世」で激化する国境紛争

第1章 国境の問題

第2章 動く国境

第3章 水の国境

第4章 消えゆく国境

第5章 ノーマンズランド

第6章 承認されざる国境

第7章 スマートボーダー

第8章 宇宙空間

第9章 ウイルスの国境

終 章 迫りくる「国境紛争」の4つの類型

著者略歴

著:クラウス・ドッズ
クラウス・ドッズ
ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校教授
ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校教授。地政学研究に関する英国の第一人者の一人。グローバルな地政学と環境安全保障の専門家。国境問題をテーマにした講演やメディアでのパネルディスカッションにもしばしば招かれている。また、「すでに国際的な評価を得ており、将来のキャリアが非常に有望な傑出した研究者」に贈られるフィリップ・レバーホルム賞の受賞者でもある。邦訳書に『地政学とは何か』(NTT出版、2012年、原題:Geopolitics: A Very Short Introduction, Oxford University Press, 2007)がある。
訳:町田 敦夫
町田 敦夫(マチダ アツオ)
翻訳家
翻訳家。訳書に『西洋の自死』『未来政府』『欧州解体』『20世紀最高の経済学者 ケインズ 投資の教訓』『金持ちは税率70%でもいいvsみんな10%課税がいい』(以上、東洋経済新報社)、『背番号10のファンタジスタ』(ベースボール・マガジン社)、『目で見る脳の働き』(さ・え・ら書房)など。『ナショナルジオグラフィック日本版』や『フォーブス ジャパン』で雑誌記事の翻訳も手がけるほか、映像メディアの翻訳も多数。

ISBN:9784492444641
出版社:東洋経済新報社
判型:4-6
ページ数:384ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2021年12月
発売日:2021年12月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JP
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:NH