江戸幕府の御家人
著:戸森 麻衣子
紙版
内容紹介
江戸城内の掃除だけが仕事の武士、告げ口を仕事とする武士、料理を作る武士、外国語を翻訳する武士、丸坊主姿の武士……本書は、幕府(徳川家)に仕えるサラリーマン「御家人」に焦点を当て、下級武士の実態を詳細に描く。
目次
序 章
第一章 御家人とは何か?
旗本と御家人/御家人における様々な差異/御家人の役職と旗本の役職/御家人の人生と相続
田村藍水の事例にみる御家人の特質/御家人はいったいどこに住んでいるのか?/御家人株とは何か?
御家人の家計/明治維新後、御家人はどこへ消えたのか?
第二章 多種多様な御家人の役職
番方の諸役職/目付の配下/幕府財政部門の御家人/坊主頭の御家人/江戸城内の雑務の担い手
江戸を知らない御家人たち/遠国奉行支配の御家人/無役の御家人
第三章 御家人未満の幕府役人
幕臣としての性格を帯びる町人/学問・芸術によって将軍に仕える者たち/音曲によって幕府に仕える者たち
地域社会に生きる「御家人未満の幕府役人」たち
第四章 史料から読み解く御家人の実態
御家人の役替えや昇進をめぐって/大田南畝の記録からたどる御家人の勤めぶり/勘定所役人の仕事ぶりと立身
御家人株売買の様相をめぐって/御家人株の買得によって幕末史に名を残した人物たち
あとがき/付録