日本のカニ学
川から海岸までの生態研究史
著:和田 恵次
内容紹介
カニが生息する淡水、汽水域、干潟、塩性湿地、マングローブ湿地、砂浜海岸、転石海岸、岩海岸、川など日本における戦前から現在までのカニの研究史を追う。
目次
はじめに
第1章 日本における潮間帯性カニ類の生態研究史
1-1 戦前─博物学的研究
1-2 地学研究者による干潟のカニ類研究
1-3 スナガニ類の分布生態
1-4 スナガニ類の密度効果
1-5 社会生態
1-6 求愛シグナルと配偶相手の選択
1-7 摂餌生態
1-8 生活史と個体群生態
1-9 外来種の生態
1-10 種間関係と群集生態
第2章 淡水のカニ:サワガニ
2-1 多様なすみ場所
2-2 母と仔
2-3 雄のはさみの左右性
第3章 汽水域のカニ
3-1 汽水域転石地にすむカニ類の生活史と環境特性
3-2 遺伝的集団構造の特徴
第4章 干潟のカニ
4-1 コメツキガニとチゴガニの分布特性
4-2 ハクセンシオマネキの分布特性
4-3 放浪集団
4-4 Waving─その様式
4-5 Waving─その機能
4-6 配偶行動
4-7 なわばり維持行動
4-8 生活史
4-9 すみこみ
第5章 塩性湿地のカニ
5-1 分布と生息場所利用
5-2 社会行動
第6章 マングローブ湿地のカニ
6-1 マングローブ植物とカニの関係
6-2 シオマネキとベニシオマネキの遺伝的集団構造
6-3 マングローブ湿地固有の奇妙なカニ
第7章 砂浜海岸のカニ:スナガニ属
7-1 スナガニの生態
7-2 南方系種の分布北進
7-3 啄木の詠ったカニ
第8章 転石海岸のカニ
8-1 海外に侵出するカニ:イソガニ
8-2 はさみに毛房をもつカニ
8-3 ヒライソガニ:体色変異
8-4 転石海岸の稀少種マメアカイソガニ
第9章 岩礁海岸のカニ
9-1 擬装するカニ:クモガニ類
9-2 岩礁海岸を生息場所にするスナガニ類
9-3 ヤドカリ:貝殻の好み
第10章 川と海を往き来するカニ
10-1 モクズガニの生態
10-2 大洪水とエビ・カニ
あとがき
引用文献
学名索引
和名索引
事項索引
ISBN:9784486021346
。出版社:東海大学出版部
。判型:A5
。ページ数:212ページ
。定価:3000円(本体)
。発行年月日:2017年02月
。発売日:2017年03月20日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PSVA4。