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不合理

誰もがまぬがれない思考の罠100

著:スチュアート・サザーランド
訳:伊藤 和子
訳:杉浦 茂樹

紙版

内容紹介

膨大な心理学実験による知見を集大成。
人間が陥りやすい誤認と錯誤を網羅した「認知バイアス」についての古典的名著、待望の邦訳。

軍事戦略や政策決定の誤り、原発や航空機の事故を招く重大な過失から、私たちが日常的におかす判断ミスまで、愚かな誤りは人間につきもの。ヒトは理性的な動物どころか、ほぼ常に間違った判断を下し、愚かな行動を繰り返す動物であるらしい。
なぜ人はかくも多くの誤りをおかすのか。著者は膨大な実例や心理実験を挙げて、私たちが陥りがちな事実誤認や判断ミスを分析し、その要因とリスク回避のためのアドバイスも散りばめる。

【人の不合理な行動の例】
他人に得をさせまいとしてあえて自分が損するような道を選ぶ
人は報酬を与えられると「自分は嫌なことを頑張ってやったのだ」と考える
美人をみると性格も知性もすばらしい人と勝手に想像してしまう
くだらない映画だと思っても最後まで見続ける
「大勢に従う」投資アドバイザー
企業の採用選考。面接はまったく意味をなさない
自己正当化の欲望は損得勘定をも超える
業績が悪化しているのに高給をとっている経営者
財布を失くしたとき、同じ場所ばかり探してしまう
テレパシーや念力、占いを信じる人たち……

1992年の初版刊行以来、欧米でロングセラーとなっている名著の待望の邦訳版です。

著者略歴

著:スチュアート・サザーランド
1927年生まれ。オックスフォード大学マグダレン・カレッジで心理学、哲学、生理学を専攻し、動物学で博士号を取得、同大学で講師の地位に。1964年、設立まもないサセックス大学で実験心理学研究所所長に就任。またたくまに実験心理学の分野における同校の名声を高める。自身は比較心理学、とりわけ視覚パターン認識と弁別学習(discrimination learning)における業績がつとに有名。躁鬱病に苦しみ、闘病の日々を綴った自伝Breakdown も好評を博した。1998年、心臓病で他界。享年71歳。

訳:伊藤 和子
翻訳者。早稲田大学第一文学部卒業。創刊時よりニューズウィーク日本版の翻訳、編集、ナショナルジオグラフィック日本版の翻訳に携わる。訳書に『脳は眠らない』『翳りゆく楽園』(武田ランダムハウスジャパン)、『それは「うつ」ではない どんな悲しみも「うつ」にされてしまう理由』(阪急コミュニケーションズ)など多数。

訳:杉浦 茂樹
翻訳者。訳書に『エクセレントな仕事人になれ!』『ハッカーを撃て!』(阪急コミュニケーションズ)、『「オバマ」のつくり方』(共訳、阪急コミュニケーションズ)、『ユダの福音書を追え』(共訳、日経ナショナルジオグラフィック社)、『銀むつクライシス』(早川書房)、『ヨーロッパに架ける橋』(みすず書房)など。

ISBN:9784484131214
出版社:CCCメディアハウス
判型:4-6
ページ数:348ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2013年11月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VSP