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誰が中流を殺すのか

アメリカが第三世界に堕ちる日

著:アリアナ・ハフィントン
訳:森田 浩之

紙版

内容紹介

これは警告の書だ。
――ジョセフ・スティグリッツ(ノーベル経済学者)

米国社会から中間層が消えていく。日本は悪しき米国システムに追随してはならない。
――手嶋龍一(外交ジャーナリスト・作家)

「ウォール街を占拠せよ!」
2011年9月。格差反対を掲げて若者たちがウォール街を埋め尽くした。普通に生きていた人々が仕事を奪われ、住処を奪われ、貧困ギリギリの暮らしを強いられる一方、ウォール街は中流層をだまして大儲けする……。そんな現実に、人々の我慢は限界に達している。

癒着する政財界、モラルなきウォール街、崩壊するインフラ――人々を「ウォール街占拠」へ駆り立てた元凶を、著者アリアナ・ハフィントンが徹底的に追求する。

本書が描くアメリカの病の一例
・政財界の癒着
炭鉱事故を繰り返していたマッセイ・エナジーの幹部が、監督省庁の責任者に就任。退任後はまたマッセイに逆戻りしている。
・モラルなき金融業界
ワシントン・ミューチュアル銀行の営業担当者は、リスクの高いローン(高金利を課す、繰上げ返済した場合の高額な違約金を組み込むなど)をつくることで報奨金を得ていた。

著者略歴

著:アリアナ・ハフィントン
1950年、ギリシャ・アテネ生まれ。コラムニスト。2005年にブログニュースサイト「ハフィントン・ポスト」を創設。同ブログを2011年2月にAOLに売却し、現在はAOLハフィントン・ポスト・メディアグループの社長兼編集長。2006年と2011 年にタイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出される。16歳のときにイギリスに渡り、ケンブリッジ大学で経営学修士を修める。1980年にアメリカに移住。
訳:森田 浩之
ジャーナリスト、編集者。立教大学兼任講師(メディア研究)。NHK記者、Newsweek日本版副編集長を経てフリーランスに。早稲田大学政治経済学部卒。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)メディア学修士。訳書にコリン・ジョイス『「イギリス社会」入門――日本人に伝えたい本当の英国』、サイモン・クーパー/ステファン・シマンスキー『「ジャパン」はなぜ負けるのか──経済学が解明するサッカーの不条理』、著書に『メディアスポーツ解体──〈見えない権力〉をあぶり出す』『スポーツニュースは恐い──刷り込まれる〈日本人〉』など。

ISBN:9784484111148
出版社:CCCメディアハウス
判型:4-6
ページ数:292ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2011年10月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCZ