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包帯クラブ ルック・アット・ミー!

The Bandage Club Look At Me !

著:天童 荒太

紙版

内容紹介

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わたしはここにいる。想いよ、どうか世界に届け。 伝説の物語、ついに再始動!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ベストセラー『包帯クラブ』続編。悲しみがあふれた世界で、戦わずに大切なものを守ろうと、6人がふたたび動き出した。天童荒太、待望の書き下ろし長編。関東のはずれの町に暮らす高校生、ワラ、ディノ、タンシオ、ギモ、テンポ、リスキ。彼らはそれぞれに傷ついた少年少女たちだった。戦わないで自分自身の大切なものを守りたい、そんな思いから彼らは包帯クラブを結成する。その活動を描いた前作『包帯クラブ』から16年。本作では前作の終わりから話が始まる。人が傷ついた場所に包帯を巻く活動は、無理解や反発などを受け、自粛を余儀なくされる。しかし、ひっそりと会うなかでバンドを始める。バンドの発表の場を求めながら、別の形での包帯クラブの実現を試みる彼ら。本作では、未来の、成人した彼らの姿も交差して描かれる。この世界にあふれた悲しみのひとつひとつを手当することは難しいが、だから何をしたってむだ、とは言いたくない。自分たちのやり方で、自分を守り、大切な人たちを守ろうと踏み出す彼らの第二幕が開く。「何も知らない子ども、として扱われていた頃から、日々、この社会の不公平さと不自由さと理不尽さにぶつかってきた。そのくせ、自分が、そんな社会に選ばれることを願い、あくせくしてきた。(中略)これは一人きりでは、古い世界につぶされてしまっただろうぼくたちが・・・・・・自分たちのやり方で、危機を切り抜け、少しずつ望んでいた道へ進むことが叶った・・・・・・いや、いまもまさに叶いつつある日々の、途中報告書であり、感謝状だ。」(「第二部 遠くて近い、あの日のきみに」より)装丁:名久井直子 装画:田雜芳一

著者略歴

著:天童 荒太
天童荒太(てんどう・あらた)1960(昭和35)年、愛媛県生れ。1986年、「白の家族」で野性時代新人文学賞を受賞。映画の原作、脚本を手がけたのち、1993(平成5)年、『孤独の歌声』が日本推理サスペンス大賞優秀作となる。1996年、『家族狩り』で山本周五郎賞を受賞。2000年、『永遠の仔』で日本推理作家協会賞を受賞。2009年、『悼む人』で直木賞を受賞。2013年、『歓喜の仔』で毎日出版文化賞を受賞する。他に『あふれた愛』『静人日記』『ムーンナイト・ダイバー』『ペインレス』『巡礼の家』『迷子のままで』などがある。前作に当たる『包帯クラブ』は2006年に刊行、映画化もされ、30万部のベストセラーになる。

ISBN:9784480805072
出版社:筑摩書房
判型:4-6
ページ数:336ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2022年03月
発売日:2022年03月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ