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裁判官が説く民事裁判実務の重要論点[交通損害賠償編]

編:加藤新太郎
編:谷口園恵

紙版

内容紹介

判例を素材として論点ごとの課題を整理し、裁判実務の現状を明示するとともに、実務において主張に織り込むべき内容に指針を与え、解説。網羅的な学説の紹介、自説の展開を避け、学術的記述を抑え、裁判官の視点から実務に即して解説する。

○交通損害賠償について判断された訴訟をベースに、系統的に整理した項目と設例を作成し、そこにあらわれる重要論点について、現在の判例法理・学説の議論状況を客観的に明示する。
○判例から想を得て作成された設例について、「BasicInformation」「設例に対する回答」「解説」の順で解説し、法律実務家として知っておくべき実体法上、訴訟法上の問題点を明示することにより、本書で完結的に法的情報を得ることができ、さらに、参考文献により深掘りすることも可能である。
○当該分野に精通する裁判官が、現在の裁判実務の実際について、相場観を含めた運用レベルの問題まで解説する。

目次

第1 基本的な事件類型
【設例1】損害賠償請求
【設例2】保険代位による求償金請求(車両保険,対物賠償責任保険)
【設例3】保険代位による求償金請求(人身傷害保険)
【設例4】多重事故と共同不法行為者の責任

第2 責任要件
【設例5】自賠法3条に基づく責任(運行供用者,他人性,運行起因性)
【設例6】未成年者の事故と親権者の責任(民法714条1項,709条)
【設例7】認知症高齢者の事故と近親者の責任(民法714条1項,709条)

第3 損害
【設例8】人身損害の概要
【設例9】物的損害の概要
【設例10】治療関係費(施術費)と相当因果関係が認められる範囲
【設例11】後遺障害(高次脳機能障害,脳脊髄液漏出症、PTSD)
【設例12】逸失利益(年少者・無職者の死亡の場合)
【設例13】中間利息控除
【設例14】会社役員の休業損害・逸失利益と企業損害
【設例15】後遺障害を負った被害者が後日死亡した場合の逸失利益・将来介護費
【設例16】示談後に発覚した損害

第4 過失相殺・素因減額
【設例17】過失相殺(被害者側の過失,好意同乗減額,シートベルト不着用)
【設例18】素因減額

第5 損益相殺等
【設例19】損益相殺的調整の対象と範囲
【設例20】自賠責保険に係る被害者の直接請求権と社会保険者の代位との競合

ISBN:9784474069640
出版社:第一法規
判型:A5
ページ数:412ページ
定価:4600円(本体)
発行年月日:2021年03月
発売日:2021年03月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LNAA