天魔の所業、もっての外なり
室町もののけ草紙
著:岩井 三四二
紙版
内容紹介
〈都でうごめく魑魅魍魎を描いた傑作短編集〉
時は室町時代末期、8代将軍足利義政の妻・日野富子を中心に描かれた時代短編小説集。『なごみ』での連載(「優曇華の花」「美しかりし粧いの、今は」「天魔の所業、もっての外なり」「青磁茶碗 玉梅」「将軍、帰陣す」「長い旅路の果てに」)に「天狗の如く」(書き下ろし)を加えて単行本化。妻に翻弄される男・足利義政、天魔の降臨を嗤う男・山名宗全、母の呪縛から逃れようとする男・足利義尚、天狗になろうとした男・細川政元……。ろくでもない男たちの運命が、一人の女によって狂い始める。