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女帝のいた時代

著:つげ のり子

紙版

内容紹介

◆帝として、女として──
自らの運命と闘った女性天皇に「人生」を学ぶ!

日本における「女子力」の発祥を古代の「女帝」たちの存在に求め、
彼女たちが「女帝」として君臨したわけ、
その実力はどのように発揮され、歴史を作り上げてきたのかをひもとく。
さらに歴史に「女帝」として名を残す女性たちが、「自分の生き方の壁」を
どう乗り越えて生きたか、現代の女性が抱える悩みに重ね合わせる。

◇本書「まえがき」より抜粋

私は15年間に渡って、放送作家という立場から、皇室番組を担当してきました。
もっと皇室について知り、誰もがオープンに皇室に対しての思いや意見を言うことは、
とても大切なことだと感じています。
そして、女性天皇の存在を多くの方に知ってもらいたいと思っています。

歴代天皇は現在の今上天皇まで125代を数えますが、
その中で女性天皇はわずか8人(※二度即位した人物もいます)に過ぎません。
しかも、彼女たちが歴史の表舞台に引っ張り出された背景には、
政治的な思惑や時の権力者たちの都合によって、本人の意志に関係なく即位を強いられ、
その運命に従わざるを得なかったという経緯が存在します。

そうなのです。
女性天皇は、一人の女性としての幸せを望むことなど、夢のまた夢であり、
自らが選んだ自由な人生など、考えることも許されなかったのです。
女性天皇と言っても、生身の人間ですから、特別な人でもなければ、
特殊な能力を持っていたわけでもなく、女性であることに変わりはありません。

「公の権威としての立場」と、「女性としての生き方」の間には、
当然ながら、深くて大きな、決して近づくことのない溝が横たわっているのです。
こうした事実を丹念に掘り起こしていくと、彼女たちの壮絶な苦悩や葛藤とともに、
実は女性としての思いを貫こうと、運命に挑んだ力強い実像も、同時に浮かんできます。
この本を最後まで読んで頂ければ、 彼女たちはどうやって、「自分の生き方の壁」を乗り越えて行ったのか、
現代の女性に示唆と共感を与えるメッセージが、鮮やかに聞こえてくるはずです。
それが少しでも、読者の皆さんにとって、明るい未来につながるような指針となれば、
これに勝る喜びはありません。

重すぎるほどの宿命を背負い、一人の女性としての生き方を模索したであろう、
女性天皇たちの逸話の数々には、現代を生きる私たち女性と、共通するところが数多くあります。
まさに読者の皆さんの心に潜む「女子力」を目覚めさせ、
発揮するためのきっかけをぜひ発見してください。

目次

第1章 推古天皇ー初代女性天皇誕生
第2章 皇極・斉明天皇ー歴史を動かした「つなぎ役」
第3章 持統天皇ーセレブ妻の意地を通した“女傑”天皇
第4章 元明天皇ー“咲く花の匂うがごとし”平城京を完成
第5章 元正天皇ー生涯独身も恋に生きる
第6章 孝謙・称徳天皇ー箱入り娘の反逆
第7章 明正天皇ー菊と葵のハーフ&ハーフ
第8章 後桜町天皇ー明治維新の原点となった女性天皇


著者略歴

著:つげ のり子
東京都出身。香川県高松市生まれ。東京女子大学卒。
大学卒業後、安田火災海上保険株式会社(現・損保ジャパ
ン)に女性総合職として入社。
4年後に退社し、放送業界に飛び込む。
以降、放送作家として、ワイドショーから政治経済番組まで、数々の番組を手掛ける。
2001年の愛子さまご誕生時から、テレビ局で皇室番組を担当。
現在、テレビ東京とBSジャパンにて放送中の「皇室の窓」で構成を務めている。
著書に「大人も子供も脳の鍛錬 ギリシャ神話」「大人も子供も脳の鍛錬 哲学」(毎日コミュニケーションズ)、「フィレンツェ 愛の彷徨」(ダイソー出版)、「14歳の私が書いた遺書」(河出書房新社)がある。

ISBN:9784426119256
出版社:自由国民社
判型:4-6
ページ数:240ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2015年05月
発売日:2015年05月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WQY