租税法の潮流
租税法の潮流 第一巻
課税問題の変遷
著:中里 実
内容紹介
1970年代以降の租税法の変遷が、発表した小論や講演録を辿ることで浮かび上がる。当時の著者の関心を映す同時代レポート。
目次
第1章 経済取引
一 金融派生商品の課税について
二 クレディット・デリバティブの課税上の取扱い
三 パートナーシップ課税について
四 償却資産に対する固定資産税
五 関連企業間の役務提供と寄附金課税
第2章 法の解釈
一 確定決算主義をめぐる議論について
二 税務と法務の関係
三 租税法における裁判所の法創造機能
四 課税処分における契約の尊重
五 特殊な金融取引についての課税上の問題点──債務と財産の同時存在及び元物に対する権利と果実収受権の分離
第3章 税制改革
一 持株会社と連結納税制度
二 持株会社と租税法上の問題点
三 節税商品の最近の動向
四 節税商品の最近の動向(2)
五 タックスシェルターの最近の動向
第4章 国際課税
一 【報告】移転価格
二 無体財産権に対するtransfer pricingについての経済分析
三 移転価格におけるリスク
四 【報告】金融取引に関わる国際課税上の諸問題
五 移転価格課税と他の課税との二重課税──外国子会社配当益金不算入制度導入の影響
第5章 外国税制
一 【報告】日・米租税制度の比較──外国税額控除
二 ウズベキスタンの租税制度──石使節団現地出張報告
三 キルギスの租税制度
四 アメリカ租税法の研究動向と日本における最近の課税問題
五 経済発展に資する租税制度──新制度派経済学の観点から
第6章 租税政策
一 税制改革の効率性
二 わが国租税政策の現状と課題
三 税収不足と国家の退却
四 福祉国家の変容と個人の行動の変化
五 BEPSプロジェクトはどこまで実現されるか
五の二 日本の国際課税──BEPSプロジェクトはどこまで実現されるか・再論