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晩祷

リルケを読む

著:志村 ふくみ

紙版

内容紹介

 今、なぜリルケなのか?大震災、原発、黙示録的人類危機の現在、はかない人間存在がこの地上に生きて在ることの答えがここにあるという。
本書は、染色作家で指折りのエッセイストの、稀なる読書日記であり、よもすがらの祈りの境地といえるだろう。
「いま私は時を求めて垂直に内面に向かって旅したいと思う。迷いつつ出発をおくらせていたその時がいま訪れたこの巡礼の旅ではないか。この時の中に生きる自分、日常のもろもろの衣服を脱ぎすて、雑然とした概念を打ち捨てようやく最後の旅が、今、この時なのではないか。その旅というのは、成熟した物や事として現前するものを私が全存在をかけて受けとめることではないか。それは委託を受けるということなのではないだろうか。」(本書より)

著者略歴

著:志村 ふくみ
1924年滋賀県生れ。1990年重要無形文化財保持者に認定。1993年文化功労者に選ばれる。著書に『一色一生』(求龍堂、1983年)、『語りかける花』(人文書院、1992年)、『母なる色(求龍堂、1999年)』『ちょう、はたり』(筑摩書房、2003年)ほか。

ISBN:9784409150221
出版社:人文書院
判型:A5
ページ数:256ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2012年08月
発売日:2012年08月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC