ジル・ドゥルーズの哲学
超越論的経験論の生成と構造
著:山森 裕殻
紙版
内容紹介
新たなドゥルーズ研究が、ここから始まる。
ドゥルーズは哲学史家として、スピノザ、カント、ベルクソン、プルーストなどと格闘することで自らの思想を練り上げていった。本書では、それをもう一度哲学史に差し戻す。焦点となるのは、ドゥルーズ哲学前期ともいうべき、『経験論と主体性』(1953年)から『差異と反復』(1968年)までの15年間。その間の著作を、時間軸に沿って綿密に検討し、ドゥルーズ哲学の中心を「能力論」と見定めることで、後期にまで及ぶ思想全体を根底から読み解く。次世代の研究の幕開けを告げる、新鋭による渾身作。
補論として、『機械状無意識』を詳細に読み解いたフェリックス・ガタリ論(150枚)を付す。