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天皇とキリスト

近現代天皇制とキリスト教の教会史的考察

著:土肥 昭夫

紙版

内容紹介

「天皇制の検証は日本人キリスト者の光栄ある責任である。」

近代天皇制の形成期から戦後象徴天皇制にいたるまで、日本のキリスト者たちは天皇制といかなる仕方で向き合ってきたのだろうか。
2008年に惜しまれつつ急逝した著者は、日本キリスト教史の専門家としてこのテーマに最大の使命感をもって取り組み、数多くの文章を書き残した。本書には、特に学術的価値の高い論考を中心に16 編の論文を精選し、教界指導者、学校、ジャーナリズムなどの多様な側面から日本人キリスト者の意識と行動を明らにする。今後このテーマを考える上で必読の文献となるだろう。

【目次より】
Ⅰ 天皇制とキリスト教
第一章 天皇制をうつもの
第二章 キリスト教の歴史的検討(その一)
第三章 キリスト教の歴史的検討(その二)
Ⅱ 近代日本のキリスト教メディアにみる天皇制
第四章 『東京毎週新報』とその系列紙
第五章 『教団時報』『日本基督教新報』など
Ⅲ 近代天皇制下のキリスト教指導者
第六章 小崎弘道の天皇制論
第七章 植村正久の天皇制論
Ⅳ 近代天皇制下の人権・学校・天皇代替わり
第八章 天皇制形成期のキリスト教
第九章 天皇制確立期のキリスト教系私学
第一〇章 近代日本における天皇即位とキリスト教
Ⅴ 近現代天皇制を考える
第一一章 近代天皇制とキリスト教(一)
――帝国憲法発布より日清戦争まで
第一二章 近代天皇制とキリスト教(二)
――日比谷焼打事件より虎の門事件まで
第一三章 天皇制狂奔期を生きたキリスト教
――日本基督教連盟を中心として
第一四章 天皇制下の日本基督教団
Ⅵ 象徴天皇制とキリスト教
第一五章 戦後の天皇制と教会
第一六章 戦後天皇制とわたしたち

著者略歴

著:土肥 昭夫
どひ・あきお氏は1927年兵庫県生まれ。同志社大学神学部卒業後、京都大学文学部、米国ユニオン神学校に学ぶ。同志社大学教授、同名誉教授。2008 年逝去。著書:『内村鑑三』『日本プロテスタント教会の成立と展開』『日本プロテスタント・キリスト教史』『日本プロテスタント・キリスト教史論』『歴史の証言』『思想の杜』『各個教会史をどう書くか』ほか多数。

ISBN:9784400213178
出版社:新教出版社
判型:A5
ページ数:528ページ
定価:4700円(本体)
発行年月日:2012年04月
発売日:2012年04月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRM