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ローマ帝国とイエス・キリスト

原案・著:磯部 隆

紙版

内容紹介

イエス・キリストの世界史的意味を、当時の世界帝国の背景から解明する――。

ガリラヤの人イエスは、エルサレムの思想的な状況をよく知り、かつそれに対して反省的に吟味する立場に立つとともに、また、おそらく、われわれが想像する以上にローマ文化の価値意識や思考様式をよく知っていた。彼はそれらとの内面的対決を経たうえで、イスラエルの伝統のもっとも深い精神に返りつつ、それを新たな方向へ展開させたのである。
それゆえイエスは、最後にエルサレムに上り、彼が新しく切りひらいた精神の地平にイスラエルを導こうとしたし、彼の死後、イエスに従う者たちはローマ帝国を思想のうえで掌握して、世界史の展開経路を大きく切りかえてゆくことになる。
「ローマ帝国とイエス」という視覚設定なくしては、イエスの言葉と行為の世界史的な意味を十分に受けとめることができないだろう。(本文より)

著者略歴

原案・著:磯部 隆
1947年生まれ、名古屋大学大学院法学研究科博士課程修了。ハーバード大学客員研究員を経て名古屋大学法学部教授。現在名古屋大学名誉教授、愛知みずほ大学非常勤講師。著書に『預言者イザヤ』(サンパウロ、1991年)、『エレミヤの生涯』(一麦出版社、1994年)、『神の箱』(春風社、2005年)、『古代オリエント世界像からの脱出』(同、2008年)など。

ISBN:9784400121077
出版社:新教出版社
判型:4-6
ページ数:473ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2013年07月
発売日:2013年07月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRM
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QRAX