祥伝社文庫
平凡な革命家の死 警部補卯月枝衣子の思惑
著:樋口 有介
紙版
内容紹介
外傷や嘔吐物は一切なし。医師の診断も心不全。
なんとか市議の死を、殺人に格上げできないものか。
火のないところに煙を立てる女性刑事の突進!
先の補欠選で担がれただけの市議が、東京郊外の自宅でひっそりと死んだ。
現場に不審な形跡はなく、しいて言えば座布団がきれいに並びすぎていたくらい。医師の診断も「急性心不全」。しかし卯月枝衣子警部補二十九歳が、あわよくば本庁栄転の足がかりにと、昼行灯の刑事課長を説き伏せ勇躍単独捜査に乗り出すと……。
軽妙な語り口が意外な真相を炙り出す驚嘆のミステリー。