見かえり峠の落日
著:笹沢左保
紙版
内容紹介
時は嘉永、数多の伝説を生んだやくざ全盛時代は過ぎ、幕府の取締りが強化されていた頃。一人の渡世人が街道を西へ急いでいた。捕縛された国定忠次を江戸に護送する行列に目もくれず、上州下仁田へ急ぐ男の目指すものとは──表題作「見かえり峠の落日」のほか、三千両を盗んだとして突然襲ってきた六人の渡世人を一瞬で倒した無表情の男──第65回直木賞候補作になった「中山峠に地獄をみた」など、寡黙で孤独な渡世人たちそれぞれの生き様を描き、後の大ヒットシリーズ『木枯し紋次郎』に繋がる笹沢《新・股旅ワールド》5作品を収録!