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死にゆく人と共にあること

マインドフルネスによる終末期ケア

著:ジョアン・ハリファックス
監:井上 ウィマラ
他訳:中川 吉晴

紙版

内容紹介

米国発のターミナルケアの試みとして、世界中でいま注目を集めている終末期ケア専門家を訓練するBWD(Being with Dying)プログラムを本邦初紹介。誰もが幸福になる看取りへ。

目次

第1部 地図にない土地
 第1章 発見の道――幸運な闇
 第2章 瞑想の核心――言葉と沈黙
 第3章 ヤマアラシ効果を超える――過去の恐怖をやさしさに変える
 第4章 木の人形と鉄の男――私心のない慈悲、根本的楽観主義
 第5章 無限のなかに安住する――四無量心のなかに住む
 第6章 あなたはすでに死につつある――無常、無我、自由を悟る

第2部 施無畏
 第7章 妨げるフィクション、癒す虚構――真実に向き合い、意味を見いだす
 第8章 二本の矢――痛みはあるが、苦しんではいない
 第9章 怖がらなくてもよいということ――毒を薬に変える
 第10章 人生をケアし、世界をケアする――自分の限界を慈悲深く見つめる
 第11章 宝石が散りばめられた網――ケアのコミュニティ
 第12章 傷ついた癒し手――ケアをすることの影

第3部 一枚の布全体を織りあげる
 第13章 真実への扉――恐れから解放へ
 第14章 道を抱きしめる――私たちはどのように思い出し、評価し、表現し、意味を見いだすのか
 第15章 人生のあいだ、人びとのあいだ――いかに許し、和解し、感謝し、愛するか
 第16章 一大事――正しい道はひとつではない
 第17章 折れた松の枝――受容の死と解放の死
 第18章 器への感謝――死後の身体のケア
 第19章 喪失の川――悲しみに飛び込む

著者略歴

著:ジョアン・ハリファックス
1942年生まれ。医療人類学者(Ph.D)。エンゲイジド・ブディスト(バーニー・グラスマン老師とティク・ナット・ハン禅師から法灯を受け継ぐ)。ウーパヤ禅センター創設者。
70年代前半より終末期ケアに携わり、仏教瞑想を基盤とした臨床家の訓練プログラムである“Being with Dying”を開発する。BWDプログラムは現在アメリカをはじめとして、ヨーロッパ、カナダ、中東、アジア各国の医学・教育機関等で実践され、ターミナルケアにおける効果的な訓練・支援方法として指示を得ている。また、80年代半ばより故フランシスコ・ヴァレラとダライ=ラマ14世らによってはじめられた科学者と仏教者の対話を推進するマインド&ライフ・インスティチュートの理事をも務める。
2015年以降、BWDプログラムの簡略版であるGRACEプログラムを日本に伝える。関連サイト:https://gracejapan.org/

監:井上 ウィマラ
1959年、山梨県生まれ。京都大学文学部哲学科宗教哲学専攻中退。曹洞宗で只管打坐と正法眼蔵、ミャンマーのテーラワーダ仏教でヴィパッサナー瞑想とアビダンマ仏教心理学を学ぶ。その後、カナダで瞑想指導の傍ら心理療法を学び、バリー仏教研究所客員研究員を経て還俗。高野山大学で仏教瞑想と心理療法を統合したスピリチュアルケアの基礎理論と援助論の開発に携わり、現在はマインドフルライフ研究所オフィス・らくだ主宰。

他訳:中川 吉晴
1959年、岡山県生まれ。トロント大学大学院オンタリオ教育研究所博士課程修了(Ph.D.)。立命館大学文学部教授。専門はホリスティック教育研究。著書『ホリスティック教育講義』(出版館ブッククラブ)、『気づきのホリスティック・アプローチ』(駿河台出版社)他、監訳にカンダ、ファーマン『ソーシャルワークにおけるスピリチュアリティとは何か』(ミネルヴァ書房)他。

ISBN:9784393334003
出版社:春秋社
判型:4-6
ページ数:352ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2023年10月
発売日:2023年10月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD