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どこでもないところからの眺め

著:T. ネーゲル
他訳:中村 昇
他訳:山田 雅大

紙版

内容紹介

有限の存在である自己を超越し、〈どこでもない〉視座を手に入れようとする飽くなき欲求と、どうしても消し去りえぬ自らの固有性。両者の葛藤が産みだす、心、知識、自由、価値、規範、倫理、生死といった哲学の根本問題に、分析哲学の緻密な議論を武器として敢然と挑む現代の賢人ネーゲルの探究が、思考に翻弄される人間の運命と哲学の真のありようを鮮やかに描きだす。

目次

謝辞

第1章 はじめに
第2章 頭のなかで起こっていること
第3章 頭のなかの出来事と身体
第4章 客観的自己
第5章 知識
第6章 思考と現実
第7章 自由
第8章 価値
第9章 倫理
第10章 正しく生きることとよく生きること
第11章 誕生と死、生の意味

原注
訳注
解題 誇り高き謙虚さ(山田雅大)
訳者あとがき
参考文献

著者略歴

著:T. ネーゲル
Thomas Nagel(トマス・ネーゲル)

1937年、ユーゴスラヴィア生まれ。1958年にコーネル大学を卒業。1960年にオックスフォード大学でB.Phil、1963年にハーバード大学でPh.D.を取得。カリフォルニア大学バークレー校やプリンストン大学で教鞭を執ったのち、現在はニューヨーク大学教授。認識論・心の哲学・倫理学・政治哲学など幅広く研究。邦訳のある著書に『コウモリであるとはどのようなことか』(勁草書房)、『哲学ってどんなこと? ――とっても短い哲学入門』(昭和堂)などがある。
他訳:中村 昇
1958年、長崎県佐世保市生まれ。中央大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、中央大学教授。専攻は哲学。著書に『ホワイトヘッドの哲学』(講談社)、『小林秀雄とウィトゲンシュタイン』(春風社)、『いかにしてわたしは哲学にのめりこんだのか』(春秋社)など。
他訳:山田 雅大
1972年、埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。ニューヨーク大学大学院哲学専攻修了。Ph.D.取得。現在、クレアモント大学院大学Assistant Professor。専攻は認識論。論文に Rule-following : a pedestrian approach” (Philosophy and Phenomenological Research, forthcoming)など。

ISBN:9784393329047
出版社:春秋社
判型:4-6
ページ数:456ページ
定価:4000円(本体)
発行年月日:2009年10月
発売日:2009年10月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDX