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神の国とキリスト者の生

キリスト教入門

著:A.B. リッチュル
訳:深井 智朗
訳:加藤 喜之

紙版

内容紹介

 近代神学の巨人の名著、本邦初訳! 近代プロテスタント神学に少しでも関心のある人ならリッチュルの名前を聞いたことがあるはずだ。神学を倫理に基礎づけ、神学を科学たらしめんとした彼の神学は、ドイツのキリスト教界を席巻し、ヘルマンやハルナックといった大神学者もリッチュル学派の一員として登場する。にもかかわらず、リッチュルの著作はなぜかこれまで邦訳が一冊もなかった。 本書は彼の神学のエッセンスを凝縮し、しかもギムナジウム(日本の中学・高校に相当)の生徒のために書かれたという経緯から比較的わかりやすく、かのカール・バルトも『19世紀のプロテスタント神学』のなかでリッチュルに触れるときは専らこの本に頼っているほどの名著である。 リッチュルが本文とともに読むように指示した聖書の箇所を巻末に引用して参照可能とし、第1版から第3版に至る記述の変更箇所も註に記し、さらにリッチュル神学の誕生したドイツの時代状況とリッチュルという人物を綿密に描写した珠玉の解説をも付す決定版。

著者略歴

著:A.B. リッチュル
アルブレヒト・ベンヤミン・リッチュル (Albrecht Benjamin Ritschl)1822-1889。ドイツの近代神学を代表する神学者。ベルリンに生まれ、ボン、ハレ、ハイデルベルク、テュービンゲンの各大学に学ぶ。一八五二年からはボン大学とゲッティンゲン大学の教授に就任、カントやシュライアマハー、さらにはヘルマン・ロッツェの影響を受けながら、非常に倫理色の強いキリスト教神学を構築した。代表的な著作に『義認と和解』『古カトリックの成立』『マルキオンの福音書とルカによる福音書』など。
訳:加藤 喜之
1979年生まれ。2013年、プリンストン神学大学院大学博士課程修了(Ph.D取得)。東京基督教大学准教授、立教大学文学部キリスト教学科兼任講師。研究分野は、宗教哲学、また西欧初期近代の思想史。 著書として『記憶と忘却のドイツ宗教改革――語りなおす歴史 1517-2017年』(共著、2017年、ミネルヴァ書房)、『知のミクロコスモス――中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー』(共著、2014年、中央公論新社)などがある。

ISBN:9784393323755
出版社:春秋社
判型:4-6
ページ数:344ページ
定価:4000円(本体)
発行年月日:2017年11月
発売日:2017年11月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRM