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情報通信ネットワーク入門

著:尾崎 博一

紙版

内容紹介

【読者対象】
・情報系の大学学部生・専門学校生。
・情報系の資格(基本情報技術者,応用情報技術者,ネットワークスペシャリスト等)取得を目指す学生や社会人。
・「情報」の教員免許取得を目指す学生や高校の教員。
・情報通信やインターネットについて学びたい社会人。

【書籍の特徴】
・予備知識を持たない初学者が独力でも学習できるように平易かつ丁寧に記述してある。
・他の入門書にはあまり書かれていない比較的高度な内容も含む。
・執筆時点(2023年)の最新技術を反映・紹介している。
・演習問題に基本情報技術者試験,応用情報技術者試験,ネットワークスペシャリスト試験等の過去問題を収録してある。また,巻末に解答例を示している。
・大学学部・専門学校の半期の授業(15回)を意識した章構成になっている。

【各章について】
1章では,2章以降を読むために必要な知識を整理し情報通信ネットワークの概要を解説する。
2章では,情報通信ネットワークを支えるディジタル通信技術を解説する。
3章では,通信プロトコルの概念および階層化の意味と方法を解説する。
4章では,私たちの身近にある有線LANおよび無線LANの技術を解説する。
5章では,パケットを宛先まで届けるIPおよびルーティング(経路制御)を解説する。
6章では,通信に信頼性を与えるTCPとリアルタイム通信で用いられるUDPを解説する。
7章では,各種インターネットサービスとそれぞれのプロトコルを解説する。
8章では,ブロードバンド通信を実現する方式および現在の移動通信ネットワークの概要を解説する。
9章では,セキュリティへの脅威と情報を守るための技術を解説する。

【著者からのメッセージ】
情報通信ネットワークやインターネットの技術は内容が多岐にわたり,かつそれぞれの奥が深いため初学者には難しく感じられるかもしれません。本書では情報通信ネットワークの基本を初学者向けに易しく解説しています。あまり複雑なことには立ち入らないようにしましたが,それでも比較的高度な(しかし重要な)内容も含んでいます。興味を持って読んでいただければ著者望外の喜びです。

目次

1.序論
1.1 基礎事項
 1.1.11 0進数,2進数および16進数
 1.1.2 基数変換
 1.1.3 単位の接頭語
 1.1.4 単位に関する注意
1.2 情報通信ネットワーク
 1.2.1 情報通信ネットワークの発展
 1.2.2 情報通信ネットワークの役割と構成
1.3 通信の形態
 1.3.1 伝送媒体による分類
 1.3.2 通信の方向による分類
 1.3.3 通信相手の数による分類
 1.3.4 ネットワークのトポロジーによる分類
1.4 情報通信ネットワークへの要求
1.5 インターネット
 1.5.1 インターネットの歴史
 1.5.2 インターネットおよび通信一般に関係する組織
演習問題
2.ディジタル通信技術
2.1 アナログとディジタル
 2.1.1 アナログとディジタルの定義
 2.1.2 ディジタル信号の特徴
2.2 情報のディジタル化
 2.2.1 標本化
 2.2.2 量子化
 2.2.3 符号化
2.3 ベースバンド伝送とブロードバンド伝送
 2.3.1 ベースバンド伝送
 2.3.2 ブロードバンド伝送
2.4 変調技術
 2.4.1 正弦波
 2.4.2 正弦波による信号波形の合成と分解
 2.4.3 アナログ変調とディジタル変調
 2.4.4 OFDM
2.5 多重化技術
 2.5.1 周波数分割多重
 2.5.2 時分割多重
 2.5.3 符号分割多重
 2.5.4 波長分割多重
 2.5.5 多元接続方式
2.6 回線交換とパケット交換
 2.6.1 交換方式
 2.6.2 回線交換と蓄積交換
 2.6.3 コネクション型とコネクションレス型
演習問題
3.通信プロトコル
3.1 通信プロトコルの役割
3.2 階層化とその実現方法
 3.2.1 プロトコルの例と階層化
 3.2.2 通信プロトコルの階層化
 3.2.3 階層化の実現方法
3.3 OSI基本参照モデル
 3.3.1 物理層(第1層)
 3.3.2 データリンク層(第2層)
 3.3.3 ネットワーク層(第3層)
 3.3.4 トランスポート層(第4層)
 3.3.5 セッション層(第5層)
 3.3.6 プレゼンテーション層(第6層)
 3.3.7 アプリケーション層(第7層)
3.4 インターネットのプロトコル階層
 3.4.1 ネットワークインタフェース層
 3.4.2 ネットワーク層
 3.4.3 トランスポート層
 3.4.4 アプリケーション層
3.5 クライアント・サーバ型とピア・ツー・ピア型
演習問題
4.LAN
4.1 LANの構成
4.2 MACアドレス
4.3 Ethernet
4.4 ARP
4.5 媒体アクセス制御とCSMA/CD
4.6 Ethernetに用いられるネットワーク機器
 4.6.1 リピータ
 4.6.2 ハブ
 4.6.3 スイッチとブリッジ
4.7 スパニングツリープロトコル
4.8 リンクアグリゲーション
4.9 VLAN
4.10 無線LAN
 4.10.1 無線LANの規格
 4.10.2 無線LANのフレーム
4.11 CSMA/CA
 4.11.1 無線LANにおける媒体アクセス制御
 4.11.2 隠れ端末問題とその回避方法
4.12 PAN
 4.12.1 Bluetooth
 4.12.2 ZigBee
演習問題
5.IPとルーティング
5.1 IPアドレス
 5.1.1 IPアドレスの必要性
 5.1.2 IPv4アドレスの構成
 5.1.3 IPv4アドレスの枯渇問題とCIDR
 5.1.4 IPv4アドレスの設定
 5.1.5 IPv6アドレスの構成
 5.1.6 IPv6アドレスの設定
5.2 IPネットワークの構成
5.3 IPv4パケット
5.4 IPv6パケット
5.5 アドレス変換技術
 5.5.1 プライベートアドレスとNAT
 5.5.2 IPv4アドレスとIPv6アドレス
5.6 ルーティングプロトコル
 5.6.1 ルーティングの方式
 5.6.2 IGPとEGP
 5.6.3 RIP
 5.6.4 OSPF
 5.6.5 BGP
5.7 SDN
5.8 MPLS
5.9 ICMP
演習問題
6.TCPとUDP
6.1 ポート番号
6.2 TCPの役割
6.3 TCPセグメント
6.4 コネクションの確立と解放
6.5 再送制御と順序制御
 6.5.1 再送制御
 6.5.2 順序制御
 6.5.3 再送タイマーの調整
6.6 フロー制御と輻輳制御
 6.6.1 ウィンドウ制御
 6.6.2 フロー制御
 6.6.3 輻輳制御
6.7 UDPの役割
6.8 UDPデータグラム
演習問題
7.インターネットサービスとプロトコル
7.1 DHCP
7.2 DNS
 7.2.1 ドメイン名とDNS
 7.2.2 DNSの仕組み
7.3 電子メール
 7.3.1 電子メールシステムとプロトコルの概要
 7.3.2 SMTP
 7.3.3 POP3とIMAP4
 7.3.4 添付ファイル
7.4 ファイル転送
7.5 WWW
 7.5.1 WWWとHTTPの概要
 7.5.2 HTTPのメッセージ
 7.5.3 Web情報のキャッシュ
 7.5.4 CGI
 7.5.5 JavaScript
 7.5.6 cookie
7.6 遠隔コンピュータ制御
7.7 ネットワーク管理
演習問題
8.ブロードバンド通信と移動通信
8.1 ブロードバンド通信
8.2 ブロードバンドアクセス方式
 8.2.1 FTTH
 8.2.2 CATV
 8.2.3 公衆無線LAN,WiMAXその他
8.3 リアルタイム通信
 8.3.1 リアルタイム性
 8.3.2 リアルタイム通信に用いられるプロトコル
 8.3.3 RTP
 8.3.4 RTCP
 8.3.5 VoIP
 8.3.6 SIP
8.4 移動通信の歴史と世代
8.5 4Gネットワークの構成と仕組み
8.6 5Gネットワークの特徴
演習問題
9.ネットワークセキュリティ
9.1 情報セキュリティの要素
9.2 セキュリティに対する脅威と備え
 9.2.1 DoS攻撃
 9.2.2 さまざまな攻撃手法
 9.2.3 マルウェア
 9.2.4 ファイアウォール
 9.2.5 侵入検知/防止システム
9.3 暗号技術
9.4 共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式
 9.4.12 つの暗号方式
 9.4.2 AES
 9.4.3 RSA
9.5 電子署名とSHA
9.6 認証技術
9.7 認証局とPKI
9.8 プロトコルとセキュリティ
 9.8.1 WPA
 9.8.2 IPsec
 9.8.3 TLS
演習問題
参考文献
問と演習問題の解答例
索引

ISBN:9784339029369
出版社:コロナ社
判型:A5
ページ数:224ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2023年08月
発売日:2023年08月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TJK