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メディア学大系 8

ICTビジネス

著:榊 俊吾

紙版

内容紹介

【読者対象】
経済の仕組み、社会の実相についてデータをもとに分析したいと考えている学生、社会人。さらに、経済、経営、社会における意思決定、戦略に関して、シミュレーションを通じて切り込んでみたいと考えている人たち。

【書籍の特徴】
今日、ICT技術の進展に伴い、企業間の取引記録や消費者の購入履歴はもちろん、鉄道系ICカードを通じて人々の行動記録も捕捉できるようになってきています。本書は、こうしたデータ利用環境の飛躍的な進展を背景に、行動記録という事実に基づいて(エビデンスベース)、経済社会活動の構造解明や、人々の意思決定を分析していくための方法論を提供します。本書では、データの管理/編集、分析、そしてシミュレーション技法まで解説します。

【各章について】
本書は大きく二つの内容から構成されています。前半部では、経済/社会活動を編集/分析する技術の習得を目的としています。まず、1章では「社会経済を計測する技術」として、経済取引の標準である簿記形式を基礎としたデータ管理/編集/分析を統合したシステム設計のための基本的な考え方を紹介しています。続く2章、3章では、簿記原理に基づく会計処理を基礎とした専用言語によるプログラミングの考え方、具体的な記述の仕方について学習します。
後半部では、前半で学習した設計/プログラミング技術をもとに、実際にデータを編集/分析し、さらに現実のデータによる現状分析だけでなく、シミュレーションに発展させる実例を学習していきます。4章「社会経済データ編集/分析入門(マクロ編)」、5章「社会経済データ編集/分析入門(ミクロ編)」では、それぞれ、行政機関の経済統計と企業の有価証券報告書のデータを利用して、わが国の産業や企業を中心とした経済社会活動の実態を編集し、分析する事例を紹介しています。6章「社会シミュレーション入門」では、複雑で多様な社会の実相に切り込む試みとして、ゲーム理論を基礎に、レプリケータダイナミクスの活用の仕方を学習します。7章「トランザクションベース計測の試み」では、本書のまとめとして、マイクロな取引データからマクロな経済活動を計測する構想について展望します。

【著者からのメッセージ】
経済の仕組みは、確かに複雑で、これを理解するためには経済、経営、会計、数学、統計等の基本的な知識が必要になります。本書でこれらの領域を全て網羅できるはずもありませんが、本書で学習するにあたって必要となる知識については、なるべく省略せずに解説しました。何より、読者自身が、身近なデータを利用しながら、経済社会の複雑な実態に切り込む一助になれば、著者として望外の幸せです。

ISBN:9784339027884
出版社:コロナ社
判型:A5
ページ数:208ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2015年04月
発売日:2015年04月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCA