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西尾幹二全集

西尾幹二全集 12 全体主義の呪い

著:西尾 幹二

紙版

内容紹介

著者はベルリンの壁崩落後のチェコ、ポーランド、東独で哲学者や言論知識人と「自由」をめぐる徹底討論を交し、長篇評論『全体主義の呪い』を世に問うた。それを踏まえてヴァイツゼッカー独大統領の謝罪演説の欺瞞を突いた『異なる悲劇 日本とドイツ』はわが国の政治とメディアに重大な影響を及ぼし、さらに中国と北朝鮮の呪われた全体主義の実相にも迫る。

目次

序に代えて ドイツよ、日本の「戦後処理」を見習え

1.全体主義の呪い 東西ヨーロッパの最前線に見る
前編 罪と罰
第一章 プラハのサロン「黒い馬」にて
第二章 国立哲学研究所でのディベート
第三章 「地下出版物」編集者の確信
第四章 個人の責任はどこまで問えるか
第五章 恐怖の遺産
第六章 ドイツ魔女狩りのページェント
第七章
人間の罪は区別できるか
後編 自由の恐怖
第八章 ワルシャワの自由の誇り
第九章 埋められぬ断層
第十章 病者の特権
終章  嗚呼いずこに行く薄明の未来
あとがき
謝辞
参考文献一覧

2.異なる悲劇 日本とドイツ
ヴァイツゼッカー前ドイツ大統領謝罪演説の欺瞞
英米からみた日本の謝罪問題
ヴァイツゼッカー来日演説に見る新たなる欺瞞(その一)
ヴァイツゼッカー来日演説に見る新たなる欺瞞(その二)
『異なる悲劇 日本とドイツ』がもたらした政治効果とマスコミへの影響
私の自己検証
ドイツの終戦記念日
「全体主義と戦争」再考 毎日新聞インタビュー
欧州戦争と異なる日米戦争の背景

3.旧共産主義地域への和解と支援が引き起こす地球上の亀裂
コール独首相のしたたかさに学ぶ
日独共通課題論の誤り
冷戦後の「戦争と平和」考
統一ドイツの行方
われわれが初めて出合ったドイツの悪意

4.『全体主義の呪い』の改版本『壁の向うの狂気』より
前奏曲 九〇年代の日本と世界
間奏曲 北朝鮮、イラク、そして中国という新しい脅威
終曲  「拉致」と「核」で試される日本人の智恵と勇気
追補1 恐るべき真実を言葉にする運命 坂本多加雄
追補2 辻井喬・西尾幹二対談 歴史の終結 歴史の開始
追補3 江藤淳・西尾幹二対談 新・全体主義が日本を呪縛する
後記

著者略歴

著:西尾 幹二
評論家。電気通信大学名誉教授。1935年東京生まれ。東京大学文学部独文科卒業。同大学院文学修士。文学博士。ドイツ文学者。ニーチェ、ショーペンハウアーの研究、翻訳をはじめ、文学、教育、社会、政治、国際問題等幅広く評論活動を行っている。最近では反原発を明確に打ち出し、人類の生命維持から訴えかける論点が注目されている。

ISBN:9784336053923
出版社:国書刊行会
判型:A5
ページ数:668ページ
定価:7400円(本体)
発行年月日:2015年11月
発売日:2015年11月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNT