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〈犯罪大国アメリカ〉のいま

分断する社会と銃・薬物・移民

著:西山 隆行

紙版

内容紹介

「分断」から/を読み解く、「犯罪大国」のリアル

 1970年代のニューヨーク市地下鉄の無法状態が象徴するように、世界一の先進国でありながら「犯罪」のイメージが根強くつきまとうアメリカ。しかしその「犯罪大国」ぶりをつぶさに見てみると、単なる殺人や強盗といったものだけではなく、頻発する銃乱射事件や人種問題、薬物問題、不法移民など、深刻な社会問題や左右を分断する政治的イシューが絡み合ったものが少なくなく、その実態は単純・一様ではありません。また、近年におけるアメリカの犯罪政策は大きく変容しているところ、それが政治的分断によってもたらされていることはもちろん、犯罪政策をめぐる党派的対立がアメリカ社会の政治的分断の原因ともなっているなど、「犯罪」は現代アメリカの「分断」を読み解くカギにもなっています。
 本書は、現代アメリカの犯罪政策と深くかかわる割れ窓理論、銃規制、麻薬取り締まり、不法移民、聖域都市といったトピックを取り上げて政治学の観点からーーたとえば連邦制や政党政治との関係でーー論じることで、アメリカの犯罪問題のみならず、アメリカの政党政治や社会の特徴に関する理解も深まる一冊です。

目次

第一章 犯罪対策の強化
第二章 都市の犯罪抑止政策
第三章 銃規制
第四章 麻薬取り締まり
第五章 不法移民
第六章 聖域都市
終 章 警察改革と「犯罪大国」のゆくえ

著者略歴

著:西山 隆行
成蹊大学法学部教授(2022年12月現在)

ISBN:9784335460425
出版社:弘文堂
判型:4-6
ページ数:252ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2021年03月
発売日:2021年03月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LNF