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大戦略論

国際秩序をめぐる戦いと日本

著:川崎 剛

紙版

内容紹介

国益を考えるすべての人へ。世界的権力闘争を日本が生き抜くための「国民の教科書」が誕生! 大戦略の考え方を懇切丁寧に教えます。

大戦略(グランド・ストラテジー)が悪ければ国運は傾き、良ければ国は隆盛する。では大戦略とは何なのか? どのように作り上げるものなのか? そして日本のとるべき大戦略とは? 大国がしのぎを削る権力政治をリアルに認識しながら、国際政治学の知見をつかい、いま日本に最も必要な疑問に答える。戦略論の「一歩上」をいく、日本人のための大戦略論の書がついに刊行!

目次

まえがき

序章 大戦略とは何か
 1 はじめに
 2 大戦略論の必要性
 3 ただし書き
 4 大戦略の定義と前提
 5 本書の構成

第1章 国際秩序を読み解く──覇権サイクルとは何か
 1 はじめに
 2 覇権サイクルの特徴
 3 覇権戦争としての第二次世界大戦,そして日本
 4 ポスト冷戦期
 5 おわりに

第2章 大戦略の全体像
 1 はじめに
 2 大戦略の論理構造
 3 戦略目的──戦略レベルの最高位
 4 五大政策目標──戦略レベルの具体的活動
 5 四つの政策プログラム
 6 四つの政策プログラムと五大政策目標との関係
 7 四つの政策課題
 8 おわりに

第3章 ハードパワーを高める
 1 はじめに
 2 ハードパワーとソフトパワーの違い
 3 ハードパワー
 4 サイバーパワー
 5 秩序戦におけるハードパワーの効用
 6 日本が採用すべき政策

第4章 ソフトパワーを育てる
 1 はじめに
 2 ソフトパワー
 3 日本が採用すべき政策──四つの原則

第5章 国際制度を戦略的に活用する
 1 はじめに
 2 国際政治学における制度の理解
 3 秩序戦における制度戦略
 4 国際公共財と新領域
 5 日本が採用すべき政策

第6章 ジオストラテジーを実践する
 1 はじめに
 2 陣営間闘争策の基本メニュー
 3 大国間の地政学的ゲーム──基本パターン
 4 ジオストラテジー特有の諸概念
 5 陣営別ジオストラテジー
 6 日本が採用すべき政策

第7章 不条理的状況に対応する
 1 はじめに
 2 一般的なもの
 3 国内体制特有のトラップ
 4 国際政治特有のもの
 5 現状維持国特有のもの
 6 おわりに

終章 日本がとるべき大戦略
 1 はじめに
 2 秩序戦の現状
 3 日本の大戦略の全体像
 4 自由民主主義モデル国家としての日本
 5 大戦略十カ条
 6 おわりに

あとがき

事項索引
人名索引

著者略歴

著:川崎 剛
川﨑 剛(かわさき つよし)
1961年生まれ. 同志社大学法学部卒業. プリンストン大学で博士号(Ph.D. 政治学)を取得. カナダのサイモン・フレーザー大学助教授などを経て, 現在:サイモン・フレーザー大学政治学部准教授. 専門は国際政治学. 主著:『社会科学としての日本外交研究――理論と歴史の統合をめざして』(ミネルヴァ書房, 2015年), 『社会科学系のための「優秀論文」作成術――プロの学術論文から卒論まで』(勁草書房, 2010年), 『「在外」日本人研究者がみた日本外交――現在・過去・未来』(共著, 藤原書店, 2009年)など.

ISBN:9784326302727
出版社:勁草書房
判型:A5
ページ数:340ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2019年01月
発売日:2019年01月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPS