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ジャン・ニコ講義セレクション 7

コミュニケーションの起源を探る

著:マイケル・トマセロ
訳:松井 智子
訳:岩田 彩志

紙版

内容紹介

人間の身振りによるコミュニケーションは、乳幼児によるものさえ、大型類人猿のそれよりも複雑な情報を含んでいる。このようなコミュニケーションは、人間が互いの志向性を共有し合うからこそ可能になった。人間固有のコミュニケーションは、どのように進化し、発達してきたのか。比較認知科学の名著、待望の邦訳。

目次

序文と謝辞
日本語版序文

第1章 基盤構造に焦点をあてて

第2章 霊長類の志向的なコミュニケーション
 1 音声誇示行動
 2 身振りのシグナル
 3 人間とのコミュニケーション
 4 類人猿のコミュニケーションにおける志向性
 5 結論

第3章 人間の協力に基づくコミュニケーション
 1 指さしと物まね
 2 協力モデル
 3 コミュニケーション上の慣習
 4 結論

第4章 個体発生的起源
 1 乳幼児の指さし
 2 乳幼児の指さしはどこから来るか?
 3 初期の物まね
 4 共有志向性と初期の言語
 5 結論

第5章 系統発生的起源
 1 協調作業の創発
 2 協力に基づくコミュニケーションの創発
 3 慣習的コミュニケーションの創発
 4 結論

第6章 文法的側面
 1 要求の文法
 2 知らせるための文法
 3 共有と物語の文法
 4 言語的構文の慣習化
 5 結論

第7章 類人猿の身振りから人間の言語へ
 1 議論のまとめ
 2 仮説と問題
 3 共有志向性としての言語

訳者解説とあとがき [松井智子]
文献一覧
事項索引
人名索引

著者略歴

著:マイケル・トマセロ
マイケル・トマセロ(Michael Tomasello) 
1950年生まれ。1980年、ジョージア大学にて博士号を取得(心理学)。デューク大学教授、マックス・プランク進化人類学研究所名誉所長。邦訳書に『心とことばの起源を探る』(勁草書房、2006)、『ヒトはなぜ協力するのか』(勁草書房、2013)、『コミュニケーションの起源を探る』(勁草書房、2013)、『道徳の自然誌』(勁草書房、2020)ほか。
訳:松井 智子
松井智子(まついともこ)
東京学芸大学教授.1987年早稲田大学教育学部英語英文学科卒業.
1988年ロンドン大学ユニバーシティカレッジ文学部英文科修士課程修了,
1995年同大学文学部言語学科博士課程修了(言語学博士).専門は認知科学,語用論.
著書に『子どものうそ、大人の皮肉-ことはのオモテとウラがわかるには』(岩波書店,2013)ほか.
訳:岩田 彩志
岩田彩志(いわたせいじ)
大阪市立大学教授.1991年,筑波大学大学院博士課程文芸言語研究科言語学専攻満期退学.言語学博士.
専門は語彙意味論,生成文法,構文理論,認知言語学,語用論.
著書に『英語の仕組みと文法のからくり-語彙・構文アプローチ』(開拓社,2012)ほか.

ISBN:9784326199631
出版社:勁草書房
判型:4-6
ページ数:384ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2013年11月
発売日:2013年11月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CF