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未来技術の倫理

人工知能・ロボット・サイボーグ

著:河島 茂生

紙版

内容紹介

工学的技術が社会を覆うなかで、私たちはいかに倫理を作り上げていくのか。AI・ロボット・サイボーグをめぐる倫理の基底に迫る。

コンピュータ技術が急速に自動化・高度化・遍在化・ネットワーク化していくなかで、私たちはみずからの存在意義をいかに見出しうるのか。内にある機械的生命・知能への欲望とともに、AI・ロボット・サイボーグ技術にいかに臨むか。AI等の価値とはいったいなにか。責任をいかに分散すべきか。未来の倫理の基礎を鍛え上げる論考。

目次

序章 求められる先端技術の倫理
 1 社会を覆う工学的技術
 2 未来技術への姿勢
 3 本書のねらい
 4 AI倫理の綱領等
 5 本書の構成

第1章 AI・ロボット・サイボーグに対する社会的眼差しの変化と夢
 1 新聞記事数に見る社会的関心の経時的変化
 2 AI・ロボット・サイボーグ新聞記事数の推移比較
 3 AI・ロボット・サイボーグをめぐる内容面の分析

第2章 人間と機械との同質性と異質性のはざま
 1 機械的生命・機械的知能への欲望
 2 変貌したAI観
 3 人間の自律性/機械の自律性
 4 ネオ・サイバネティクスという橋頭堡
 5 第三次ブームのAIの位置づけ

第3章 AI倫理の基底
 1 人間機械論批判
 2 オートポイエーシス=倫理的?
 3 倫理的責任の帰属
 4 電子人間?
 5 公平性
 6 人体への危害
 7 AI・ロボットの擬人化とその倫理

第4章 〈社会-技術〉システムおよび人間という自律的・他律的二重体
 1 〈社会-技術〉システム
 2 観察者の視点移動/システム間の階層性
 3 人間の他律性
 4 視点移動の操作による倫理的課題の整理
 5 〈社会-技術〉システムの倫理的課題
 6 集合的責任

第5章 サイボーグ倫理
 1 トランスヒューマニズム
 2 エンハンスメントをめぐる肯定・否定
 3 サイボーグに関する世論
 4 近代の欲望
 5 機械への欲望、計算・制御の思想

第6章 まとめと展望

あとがき

参考文献

人名索引

事項索引

著者略歴

著者略歴

著:河島 茂生
河島 茂生(かわしま しげお)

東京大学大学院学際情報学府博士後期課程修了、博士(学際情報学)。現在、青山学院大学総合文化政策学部准教授。主著として、『未来技術の倫理』(勁草書房,2020)、『AI 時代の「自律性」』(河島茂生編著,勁草書房,2019)。

ISBN:9784326000494
出版社:勁草書房
判型:A5
ページ数:272ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2020年12月
発売日:2020年12月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:UB