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情報学基礎

第2版

編:慶應義塾大学理工学部

紙版

内容紹介

 情報分野の進展は非常に早く,我々の社会や生活に大きな変化をもたらしている。このため,目先の技術に囚われず,基礎を習得することが特に重要である。個人情報や著作権など誰もが重要と認める項目であっても,表面的な対策で終わってはいけない。ワープロなど様々なアプリケーションがあるが,特定のワープロの操作だけができるようになってもいけない。対策や操作はもちろん重要であるが,その背後にある考え方や概念の方が,長い目で見て,より重要である。本書はこの点に配慮して構成されている。
 本書は,理工系の大学生を対象とした,情報学に関する基礎教育のための教科書である。情報学は非常に幅広い学問領域であるため,その全てを網羅することは困難である。このため,本書は1学期の講義で学習できる分量で,学生の専門に関わらず,大学生活およびその後の社会人生活において特に重要と考えられる項目を厳選した。
 第2版では,前提知識等が必ずしも十分ではない大学初学年の学生に配慮し,取り上げる内容をほぼ全章に渡って見直しました。特に,情報の表現に関する章として,第2章を追加し,実世界のアナログの情報をコンピュータで取り扱うための基礎的な概念を説明するようにした。

目次

1章 情報倫理と著作権
1.1 情報倫理とインターネット利用の危険
1.2 著作権

2章 コンピュータにおける情報の表現
2.1 2進数
2.2 16進数
2.3 整数の内部表現
2.4 符号なし整数
2.5 実数
2.6 文字
2.7 音声や音楽
2.8 まとめ

3章 情報処理の基礎概念1:ハードウェア
3.1 コンピュータの仕組み
3.2 コンピュータの3要素
3.3 プログラム格納型の原理

4章 情報処理の基礎概念2:ソフトウェア
4.1 ソフトウェアの役割
4.2 アルゴリズムとプログラム
4.3 プログラミング言語
4.4 ソフトウェアの階層
4.5 アプリケーション・ソフトウェアの種類

5章 インターネット1:ネットワークの基礎
5.1 インターネットの構造
5.2 プロトコルの階層化
5.3 物理層とデータリンク層プロトコル
5.4 ネットワーク層プロトコル
5.5 トランスポート層プロトコル

6章 インターネット2:アプリケーション
6.1 アプリケーションのサービスモデル
6.2 ドメインネームシステム
6.3 メールの仕組み
6.4 Webの仕組み
6.5 インターネットにおけるセキュリティ

7章 文書処理-サイエンティフィックライティングとワープロ
7.1 サイエンティフィックライティングとは
7.2 文書処理
7.3 まとめ

8章 図の作成法
8.1 準備
8.2 線を引く
8.3 コンストラクティブな作図アプローチ

9章 画像処理
9.1 画像の成り立ち
9.2 濃度変換処理
9.3 空間フィルタリング処理
9.4 幾何学的変換処理
9.5 物体領域抽出

10章 データ処理
10.1 データの尺度
10.2 記述統計量
10.3 推測統計
10.4 図形描画
10.5 データ処理環境

11章 数式処理と計算ツール
11.1 数式処理システム
11.2 数値計算のツール
11.3 まとめ

12章 ヒューマンインタフェース
12.1 人とコンピュータ
12.2 対話方式
12.3 入力機器と情報表示

13章 これからの情報社会
13.1 進化するコンピュータ
13.2 クラウドコンピューティングの発展
13.3 フォトニックネットワーク技術
13.4 ビッグデータとM2M
13.5 通信ネットワークとエネルギーネットワーク

ISBN:9784320123403
出版社:共立出版
判型:B5
ページ数:178ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2013年11月
発売日:2013年11月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:UB