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データ解析のための線形回帰〔原著第4版〕

著:Sanford Weisberg
監:宮岡 悦良
他訳:下川 朝有

紙版

内容紹介

回帰分析は、統計の基礎の次に必ず学習すべき手法で、もっとも良く利用されているデータ分析の方法である。多くの分野で応用されているため、その応用分野に特化した書籍は数多くあるが、回帰分析について理論的な面を中心に据えた標準的な日本語の教科書は、古い本はあるが、新しい本ではなかなか見当たらない状況にある。この原著はすでに第4版まで出版されており、アメリカの多くの学科で使用されている定評のある教科書である。実例も多く、理論的にもあまり難しすぎない範囲できちんと書いてあり、回帰分析の標準的な事柄が十分であり簡潔に述べられている。

目次

第1章 散布図と回帰
1.1 散布図
1.2 平均値関数
1.3 分散関数
1.4 要約グラフ
1.5 散布図を見るための道具
   1.5.1 サイズ
   1.5.2 変換
   1.5.3 平均値関数に対する平滑化曲線
1.6 散布図行列
1.7 問題

第2章 単回帰
2.1 最小2乗推定
2.2 最小2乗基準
2.3 分散σ2の推定
2.4 最小2乗推定の性質
2.5 分散の推定量
2.6 信頼区間とt検定
   2.6.1 切片
   2.6.2 傾き
   2.6.3 予測
   2.6.4 当てはめ値
2.7 決定係数R2
2.8 残差
2.9 問題

第3章 重回帰
3.1 単回帰モデルに1つの説明変数を追加する
   3.1.1 説明された変動
   3.1.2 追加変数プロット
3.2 重回帰モデル
3.3 説明変数とリグレッサー
3.4 最小2乗法
   3.4.1 データおよび行列の表記法
   3.4.2 誤差e
   3.4.3 最小2乗推定量
   3.4.4 推定量の性質
   3.4.5 行列形式での単回帰
   3.4.6 決定係数
   3.4.7 1つの係数に関する仮説検定
   3.4.8 t検定と追加変数プロット
3.5 予測,当てはめ値,および,線形結合
3.6 問題

第4章 主効果の解釈
4.1 パラメータ推定値の理解
   4.1.1 変化率
   4.1.2 推定値の符号
   4.1.3 平均値関数内の他の項に依存する解釈
   4.1.4 ランク不足およびパラメータ過多な平均値関数
   4.1.5 共線性
   4.1.6 対数スケールでの説明変数
   4.1.7 対数スケールでの応答変数
4.2 説明変数の削除
   4.2.1 パラメータ
   4.2.2 分散
4.3 実験と観察
   4.3.1 肥育場
4.4 正規母集団からの標本抽出
4.5 R2の詳細
   4.5.1 単回帰とR2
   4.5.2 重回帰とR2
   4.5.3 原点を通る回帰
4.6 問題

第5章 複雑な説明変数
5.1 因子
   5.1.1 1因子モデル
   5.1.2 水準の平均の比較
   5.1.3 連続型説明変数の追加
   5.1.4 主効果モデル
5.2 複数の因子
5.3 多項式回帰
   5.3.1 複数の説明変数をもつ多項式
   5.3.2 多項式における数値問題
5.4 スプライン
   5.4.1 スプライン基底の選択
   5.4.2 係数推定
5.5 主成分
   5.5.1 主成分の利用
   5.5.2 スケーリング
5.6 欠損データ
   5.6.1 ランダムな欠損
   5.6.2 補完
5.7 問題

第6章 仮説検定と分散分析
6.1 F検定
   6.1.1 一般尤度比検定
6.2 分散分析
6.3 平均の比較
6.4 検出力と非帰無分布
6.5 ワルド検定
   6.5.1 単一の係数
   6.5.2 単一の線形結合
   6.5.3 一般線形仮説
   6.5.4 ワルド検定と尤度比検定の同値性
6.6 検定の解釈
   6.6.1 p値の解釈
   6.6.2 なぜ,多くの発表された研究結果が間違いなのか
   6.6.3 検定ではなくデータを見よ
   6.6.4 母集団と標本
   6.6.5 不正なトランプの切り方
   6.6.6 多重検定
   6.6.7 お蔵入り問題
   6.6.8 実験室はリアルワールドではない
6.7 問題

第7章 分散
7.1 重み付き最小2乗法
   7.1.1 グループ平均の重み付け
   7.1.2 標本調査(サンプルサーベイ)
7.2 分散の誤特定
   7.2.1 分散の誤特定の処理
   7.2.2 定数分散に関する検定
7.3 一般相関構造
7.4 混合モデル
7.5 分散安定化変換
7.6 デルタ法
7.7 ブートストラップ
   7.7.1 正規分布でない回帰推測
   7.7.2 パラメータの非線形関数
   7.7.3 残差ブートストラップ
   7.7.4 ブートストラップ検定
7.8 問題

第8章 変換
8.1 変換の基本
   8.1.1 べき変換
   8.1.2 単一の説明変数の変換
   8.1.3 Box-Cox法
8.2 変換への一般的なアプローチ
   8.2.1 1D推定結果と線形関係にある説明変数
   8.2.2 説明変数の変換の自動選択
8.3 応答変数の変換
8.4 非正の変数の変換
8.5 加法モデル
8.6 問題

第9章 回帰診断
9.1 残差
   9.1.1 êとeの違い
   9.1.2 ハット行列
   9.1.3 重み付き残差とハット行列
   9.1.4 モデルが正しいときの残差
   9.1.5 モデルが正しくないときの残差
   9.1.6 燃料消費データ
9.2 湾曲性に関する検定
9.3 定数でない分散
9.4 外れ値
   9.4.1 外れ値の検定
   9.4.2 重み付き最小2乗法
   9.4.3 外れ値検定の有意水準
   9.4.4 追加のコメント
9.5 影響のある症例
   9.5.1 クックの距離
   9.5.2 Diの大きさ
   9.5.3 Diの計算
   9.5.4 他の影響力の測定値
9.6 正規性の仮定
9.7 問題

第10章 変数選択
10.1 変数選択とパラメータの評価
10.2 発見のための変数選択
   10.2.1 情報量規準
   10.2.2 ステップワイズ回帰
   10.2.3 正規化法
   10.2.4 変数選択による有意性の誇張
10.3 予測のためのモデル選択
   10.3.1 交差検証
   10.3.2 教授の評価
10.4 問題

第11章 非線形回帰
11.1 非線形平均値関数の推定
11.2 大標本下における推測
11.3 初期値
11.4 ブートストラップ推測
11.5 参考にすべき文献
11.6 問題

第12章 2項回帰とポアソン回帰
12.1 カウントデータの分布
   12.1.1 ベルヌーイ分布
   12.1.2 2項分布
   12.1.3 ポアソン分布
12.2 カウントに対する回帰モデル
   12.2.1 2項回帰
   12.2.2 デビアンス
12.3 ポアソン回帰
   12.3.1 適合度検定
12.4 線形モデルに関する知識の利用
   12.4.1 散布図と回帰
   12.4.2 単回帰と重回帰
   12.4.3 モデル構築
   12.4.4 検定とデビアンス分析
   12.4.5 分散
   12.4.6 変換
   12.4.7 回帰診断
   12.4.8 変数選択
12.5 一般化線形モデル
12.6 問題

付録
A.1 ウェブサイト
A.2 平均,分散,共分散,相関
   A.2.1 母集団平均と記号E
   A.2.2 分散と記号Var
   A.2.3 共分散と相関
   A.2.4 条件付きモーメント
A.3 単回帰における最小2乗法
A.4 最小2乗推定量の平均と分散
A.5 平滑化曲線を用いたE(Y│X)の推定
A.6 行列とベクトルの簡単な紹介
   A.6.1 加法と減法
   A.6.2 スカラー倍
   A.6.3 行列の積
   A.6.4 行列の転置
   A.6.5 逆行列
   A.6.6 直交
   A.6.7 線形依存と行列のランク
A.7 確率ベクトル
A.8 行列を用いた最小2乗法
   A.8.1 推定量の性質
   A.8.2 残差平方和
   A.8.3 分散の推定
   A.8.4 重み付き最小2乗法
A.9 QR分解
A.10 スペクトル分解
A.11 最尤推定値
   A.11.1 線形モデル
   A.11.2 ロジスティック回帰
A.12 Box-Cox変換
   A.12.1 単変量の場合
   A.12.2 多変量の場合
A.13 線形回帰における症例除去

参考文献
索  引

ISBN:9784320115576
出版社:共立出版
判型:菊判
ページ数:380ページ
定価:5700円(本体)
発行年月日:2024年01月
発売日:2024年01月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBT