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先端光エレクトロニクスシリーズ 12

光機能デバイス

著:黒川 隆志

紙版

内容紹介

本書は空間光学と導波光学の両分野にわたる基本的な光デバイスについて、学部上学年以上から研究開発に携わる技術者を対象に、その基礎から応用まで取りあげた。本書は3つの部分からなる。1-4章では偏光素子、干渉計、レンズ、導波路などの受動素子について、光学の基礎にさかのぼってその働きを詳しく説明した。5-6章は電気光学効果、磁気光学効果、非線形光学効果などの物質と光の相互作用について紹介しながら、能動素子の原理の理解をめざした。7-13章では変調器、スイッチ、波長素子、光増幅器などの各種能動素子について先端的な成果まで含めて説明するとともに、できるかぎりそのシステムへの応用についても紹介した。大学院の講義やゼミ、企業の技術者勉強会の教科書として最適である。

目次

第1章 偏光の制御
1.1 ジョーンズ行列による偏光の取扱い
1.2 異方性媒質中の光伝播
1.3 複屈折を利用した素子
1.4 偏光の反射とその応用
1.5 偏光素子の応用

第2章 時間位相の制御
2.1 干渉計
2.2 光共振器
2.3 多層膜からなる干渉素子
2.4 モード同期

第3章 波面の制御
3.1 空間位相の制御と空間変調
3.2 光学レンズ
3.3 回折格子
3.4 アレイ導波路格子
3.5 回折光学素子

第4章 導波光の制御
4.1 幾何光学による導波光の伝播
4.2 平板導波路中の光伝播
4.3 光ファイバの種類と特徴
4.4 分布屈折率型光ファイバとGRINレンズ
4.5 導波路分散と伝送容量
4.6 方向性結合器
4.7 多モード干渉素子
4.8 ブラッグ導波路

第5章 物質と光の相互作用
5.1 結晶の電気光学効果
5.2 液晶の電気光学効果
5.3 磁気光学効果
5.4 音響光学効果
5.5 III-V族化合物半導体の光スペクトル

第6章 非線形光学効果
6.1 2次の非線形光学効果
6.2 3次の非線形光学効果
6.3 四光波混合

第7章 高速光変調器
7.1 導波路型光変調器
7.2 光変調器の帯域

第8章 空間光変調器
8.1 電気アドレス型空間光変調器
8.2 光アドレス型空間光変調器

第9章 光スイッチ
9.1 空間光スイッチの構成法
9.2 機械式光スイッチ
9.3 導波路型光スイッチ
9.4 スイッチの大規模化
9.5 電気制御ゲートスイッチ
9.6 光制御ゲートスイッチ

第10章 波長制御素子
10.1 波長可変レーザ
10.2 波長変換素子

第11章 光のフィルタ
11.1 波長選択フィルタ
11.2 信号処理フィルタ
11.3 空間フィルタ
11.4 時空間変換による超高速光信号の処理

第12章 光増幅器
12.1 希土類添加光ファイバ増幅器
12.2 半導体レーザ増幅器
12.3 利得の飽和
12.4 増幅器の時間応答
12.5 増幅器の雑音
12.6 ファイバラマン増幅器

第13章 光双安定素子
13.1 光双安定素子の静特性
13.2 光双安定素子の動特性
13.3 双安定半導体レーザ
13.4 面型変調器構成による光双安定素子
13.5 純光型双安定素子

付 録
A1 線形システム
A2 分散媒質中の光波の伝播
A3 光の回折
A4 モード結合理論
A5 光の自然放出,吸収,誘導放出

参考文献

演習問題

演習問題 解答

索引

ISBN:9784320085626
出版社:共立出版
判型:A5
ページ数:296ページ
定価:4000円(本体)
発行年月日:2004年10月
発売日:2004年10月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TJF