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シリーズ・バイオサイエンスの新世紀 3

タンパク質の分子設計

編:後藤 祐児
編:谷澤 克行

紙版

内容紹介

タンパク質はコンパクトに折れたたまり、特異的な立体構造に基づいて多彩な機能を発揮する。これらの代表が酵素や抗体である。ところが、タンパク質の立体構造の基本的な特徴は、むしろ特異性とは相反する不安定さ、柔軟性、曖昧さである。タンパク質は進化の中で、このような扱いにくい基本的特徴を巧みにあやつり、みごとな立体構造を作り上げ、さらにそのうえで、他ではまねのできない効率のよい機能を達成することに成功した。あるいは、不安定さや柔軟性は、高度な特異性や機能を発揮するための必要不可欠な要素なのかもしれない。進化の中でタンパク質が経験し、獲得したことがらを学ぶことができれば、天然のタンパク質以上の機能性タンパク質を分子設計することも夢ではない。

目次

序章 立体構造と機能の精密さと柔軟性

第1章 構造-機能相関
1-1 理論化学的に見た立体構造と機能の関係―立体構造データベースからのアプローチ
1-2 酵素触媒の原理
1-3 酵素の立体構造と触媒機構
1-4 酵素反応におけるラジカル触媒
1-5 極限環境生物の酵素
1-6 プロテインスプライシングとその生物学的意義
1-7 生体に学ぶ高親和性抗体の設計

第2章 分子設計
2-1 タンパク質のデノボデザイン
2-2 エクソンシャフリング
2-3 指向進化による酵素の基質特異性の改変
2-4 触媒抗体
2-5 短鎖可変域フラグメントとファージディスプレイ

ISBN:9784320055544
出版社:共立出版
判型:菊判
ページ数:216ページ
定価:3700円(本体)
発行年月日:2001年02月
発売日:2001年02月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PSB