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同位体岩石学

著:加々美 寛雄
著:周藤 賢治
著:永尾 隆志

紙版

内容紹介

放射線を放出し生成される同位体はさまざまな岩石・鉱物の履歴を明らかにする研究において必須な道具として用いられるようになり、 最近ではストロンチウム、ネオジム、鉛のみならずハフニウムやオスミウムなども用いられるようになってきた。さらに水素、酸素、イオウなどの安定同位体を用いた研究も活発に行われている。

目次

第1章 古い岩石の年代測定に用いられる時計の種類
1.1 相対年代と絶対年代
1.2 同位体
1.3 同位体を利用した時計の種類
1.4 壊変定数の決定
1.5 半減期

第2章 Rb-Sr系による年代測定
2.1 Rb-Sr系の歴史
2.2 Rb,Sr の挙動
2.3 Rb,Srの同位体存在度と原子量
2.4 Rb-Srアイソクロン法による年代測定
2.5 Rb-Sr全岩アイソクロン年代の実例
2.6 Srモデル年代
2.7 Rb-Sr系による年代測定の長所と短所

第3章 Sm-Nd系による年代測定
3.1 Sm-Nd系の確立
3.2 Sm,Ndの挙動
3.3 Sm,Ndの同位体存在度と原子量
3.4 Sm-Ndアイソクロン法による年代測定
3.5 Sm-Ndアイソクロン年代の実例
3.6 Ndモデル年代
3.7 Sm-Nd系による年代測定の長所と短所
3.8 イプシロン表示

第4章 偽りのアイソクロン
4.1 偽りのアイソクロンについて
4.2 アイソクロン図における混合線
4.3 混合線の生じる原因

第5章 年代値の不一致と閉鎖温度
5.1 年代値の違いが生じる原因
5.2 閉鎖温度
5.3 閉鎖温度による火成岩体の冷却史の実例

第6章 マントルのSr,Nd,Pb同位体組成
6.1 CHURとNd同位体進化線
6.2 Nd,Sr同位体比に基づくマントル列
6.3 5種のマントル端成分
6.4 マントル端成分の成因

第7章 日本列島を構成する物質のSr,Nd同位体比
7.1 同位体による岩石の履歴を解析
7.2 日本列島に分布する岩石と記述の焦点
7.3 マントル物質
7.4 下部地殻物質
7.5 原生累代~中生代堆積岩
7.6 海洋性リソスフェアを構成する岩石
7.7 白亜紀~古第三紀火成岩
7.8 東北日本弧,千島弧(北部北海道)の新第三紀~第四紀火山岩
7.9 西南日本の新生代火山活動

付録I
1 K-Ar系
2 Ar-Ar系
3 Th-Pb系,U-Pb系;コンコルディア法
4 CHIME法
5 フィッション・トラック法

付録II
2つの物質の混合による同位体組成変化
引用文献
索引

ISBN:9784320046498
出版社:共立出版
判型:A5
ページ数:304ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2008年07月
発売日:2008年07月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:RBGG