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ソフトウェアテクノロジーシリーズ 9

要求工学

プロセスと環境トラック

著:大西 淳
著:郷 健太郎

紙版

内容紹介

ソフトウェア要求定義は、ソフトウェア開発に携わる人にとっても、またソフトウェアの発注者や利用者にとっても避けて通れない。要求定義はソフトウェア開発の最初の段階に位置付けられるが、設計や実現やテストといった他のソフトウェア開発段階は開発側の人間だけが主に関わるのに対して、要求定義は開発側だけでなく利用側の人間も関わってくるので、そこに要求定義のむずかしさが生じる。
要求定義では、要求獲得・要求分析・仕様化、ソフトウェア開発管理、プロトタイピングといったさまざまなプロセスが行われる。本書では、これらのプロセスだけでなく、要求言語や要求仕様について具体例を用いてわかりやすく解説している。また、要求仕様についてはIEEEの規格に基づいて、その構成、書かれるべき内容、仕様の特性を紹介している。

目次

第1章 はじめに
1.1 ソフトウェア要求とは
1.2 要求工学
1.3 用語の定義
1.4 ソフトウェア工学と要求工学
1.5 システム工学
1.6 ソフトウェアライフサイクル
1.7 要求定義
1.8 要求仕様

第2章 要求獲得
2.1 問題分析
2.2 インタラクションと分析
2.3 合意形成
2.4 C-NAP 法

第3章 シナリオ
3.1 はじめに
3.2 背景:要求工学とシナリオの位置付け
3.3 シナリオとは
3.4 シナリオに基づく要求工学
3.5 関連分野におけるシナリオ
3.6 おわりに

第4章 要求仕様
4.1 要求仕様の目的
4.2 要求仕様の特性
4.3 要求仕様の構成と内容

第5章 要求言語
5.1 自然言語による要求仕様化
5.2 形式的な言語による要求仕様化
5.3 制限言語による要求仕様化
5.4 制限言語の具体例
5.5 図式言語による要求仕様化
5.6 図式言語の具体例
5.7 その他の要求言語

第6章 要求仕様化技法
6.1 構造化分析
6.2 構造化分析による分析例
6.3 オブジェクト指向分析
6.4 UMLによる分析例

第7章 形式的仕様
7.1 公理推論規則に基づく形式的仕様
7.2 代数的仕様記述
7.3 モデルをベースとした仕様記述
7.4 形式的仕様とソフトウェア開発
7.5 形式的仕様の効果

第8章 要求仕様とソフトウェア開発管理
8.1 規模見積り
8.2 工数見積り
8.3 見積りの問題点
8.4 要求仕様の品質保証

第9章 ラピッドプロトタイピング
9.1 プロトタイプの分類
9.2 プロトタイプの開発言語

第10章 要求定義と支援技術
10.1 CASEツール
10.2 要求定義とソフトウェア工学

第11章 おわりに

付録:IEEE Std 830-1998 による要求仕様第3章の構成例

参考文献

ISBN:9784320027824
出版社:共立出版
判型:A5
ページ数:264ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2002年05月
発売日:2002年05月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:UB